今回の散歩は、東急田園都市線長津田駅から「奈良」「三輪」を通って、鶴見川沿いの沢谷戸自然公園を訪ね小田急線鶴川駅まで歩くという計画です。
散歩をするようになってから谷戸や谷津を知り、この沢谷戸自然公園も以前から気になっていました。
*奈良川沿いに奈良を歩く*
7月初旬、日が長い季節なのでお昼過ぎに出掛けてみました。
2022年の年末に初めて長津田まで乗った東急田園都市線です。その時に引用したWikipediaそのままの風景が車窓に見えます。
溝の口駅の南側にあるトンネルを皮切りに、起伏の多い多摩丘陵を貫通する。カーブ、トンネル、切り通しあるいは高架が連続し、地表を直線的に進む区間は少ない。
そんな急峻な地形の地表は、ぎっしりと住宅で覆われています。いつの間にこんなに住宅だらけになったのだろうと、浦島太郎の気分ですね。
車窓を眺めているとあっという間に長津田駅に到着したのですが、自宅からここまでの交通費535円。三十数キロという距離を考えると安いのでしょうが、交通費の大きさにビビるようになりましたからね。
ここから奈良川に沿って歩く予定でしたが、あまりに暑いので東急こどもの国線に乗ることにしました。一度は乗ってみたいと思っていた行き止まり線です。
田園都市線の改札を出ると、こどもの国線の改札はなくてすぐにホームになっています。一瞬混乱したのですが、どうやらそのまま乗車して下車するときにICカードをタッチすれば良いようです。二駅だけの短い路線ですからね。
こどもの国のためでしょうか、1時間に3本はあります。平日だから乗客は少ないだろうと思っていたのですが、いつの間にかたくさんの人が乗りました。
車体に「牛」、車内も「牛」だらけの列車です。
あっという間に、こどもの国駅に到着。乗客はこの地域の住民のようで、ゲートとは反対の方に散って行きました。
奈良川の左岸にあるこどもの国は低い丘陵地帯のようで、川と道路を挟んで右岸側は崖のような場所ですが、ずっと住宅が続いています。奈良小学校も、奈良川よりは一段高い場所でした。まるで渓谷のような場所でしたが、その上が住宅地のようです。
想像していた「奈良」の風景とは違いました。
*緑山から三輪入り口へ*
次の目的地「三輪」へ向かうために県道139号線へ入ると、まるで森の中に入っていくような上り坂です。
街路樹の木陰のおかげで、何とか上り切るとそこには山ひとつ分ぐらいのTBSの広大な施設がありました。「緑山」という地名に、まさにと思える場所です。
そこを抜けると目の前がひらけ、右手が「三輪」の住宅地、左側には少しすり鉢のような地形に畑が広がっています。
「三輪新田公園」まであと数百メートルですが、あまりの暑さに心が折れて、三輪緑山二丁目バス停からちょうど来たバスに乗り、2つ目のバス停「三輪入り口」で下車しました。
その近くの岡上神社の鎮守の森で休憩させてもらうことにしましょう。
*都県境を通る県道139号線*
帰宅してから気づいたのですが、ちょうどバスに乗った区間は都県境の上を走っていたようです。
右手の三輪地区は「東京都町田市」ですね。
地図では、その県道139号線の東側に都県境が描かれているし、「県道」だから神奈川県の道のはずですが、どこまで続いているのだろうとたどると、途中から「都道139号線」になっていました。
Wikipediaによると東京都道・神奈川県道139号真光寺長津田線で、「東京都町田市から神奈川県横浜市緑区を結ぶ一般都道・県道」だそうです。
あまり都県境の道路の番号について考えたこともなかったのですが、連続しているものもあるのですね。
そして左手に見えたすり鉢状の畑があるのが岡上地区で、県道139号線の説明に「川崎市の飛地である岡上地区を経由する」とありました。
県道にも歴史あり、ですね。
県道139号線に沿って参道があり、少し小高い場所に岡上神社がありました。小田急線鶴川駅が見えます。「岡上」の由来でしょうか。
この時は暑さのためにぼっとしていて、御由緒に「川崎市麻生区岡上」とあったことに気づかず、横浜市青葉区を歩いているのだと思い込んでいたのでした。
*沢谷戸自然公園から鶴見川沿いに鶴川駅へ*
結局、なぜ「奈良と三輪」なのかわからないまま、沢谷戸自然公園へと向いました。
三輪地区の起伏の激しい住宅地や畑地を上ったり下ったりして鶴見川に出て、そばにある森のような公園に入ってみました。
地図には水色で池が描かれているので湧水だろうかと楽しみにしていたのですが、水が全くありません。案内図には「調整池」とあり、どうやら洪水に備えた場所だったようです。
熱中症になりそうな暑さです。
鶴川駅まで鶴見川右岸沿いに急ぎましょう。と、巡視しているパトカーから警察官の方に「暑いから気をつけてくださいね」と声をかけられました。
本当、ご心配させてすみません。
ここは東京都町田市なので、たぶん「警視庁」の方だったのだろうと思います。
そこから100mほどで都県境を超えて神奈川県川崎市麻生区の飛地、岡上に入りました。
また巡視しているバイクの警察官の方とすれ違いましたが、神奈川県警の方でしょうか。
ところが、地図で見ると100mほどは鶴見川右岸が東京都になっている場所です。
都県境の巡視、考えたこともなかったのでした。
地図で「奈良と三輪」を見つけて、思わぬ都県境の散歩になりました。
そして鶴見川水系もだいぶ歩きました。都市河川と思っていましたが、上流から中流、そして下流までいろいろな風景や歴史がありますね。
そして鶴見川は神奈川の川だと思っていたのですが、源流は町田で、この鶴川駅のそばで都県境を複雑に越える場所がある。私の頭の中の地図がまた少し正確になりました。
*おまけ*
Wikipediaの三輪町の歴史に、沢谷戸自然公園の裏あたりにかつて沢山城があり、三輪城とも呼ばれていたことが書かれていました。
そして地名の由来にも言及されていました。
大和国式上郡三輪(現・奈良県桜井市三輪)から移住開発した説や、椙山神社の笠をかぶせたような形が奈良県の三輪山に似ている説がある。
興味は尽きないですね。
「境界線のあれこれ」まとめはこちら。
地図に関する記事のまとめはこちら。