散歩をする 514 多賀神社から三川分水公園へ

散歩の記録が、シュールな政治の世界の話題でまたまた遅れてしまいました。

なぜシュールに感じるかというと、国民それぞれの時代の葛藤を乗り越えながら築いている生活をあえて無視しているのか、それとも本当に知らなさすぎて政治家の皆さんが鈍感だからでしょうか。

 

いずれにしてもここ数年で全国あちこちを歩くようになって、半世紀前は田んぼもなくなりそうな不安を煽られたのにどこでも健在だったり、これまた少子高齢化で大変になると不安を煽られていても、あるいは大きな災害なども乗り越えてどっしりと集落がある現実の生活を知る機会になっています。

ネットや新聞だけではこの国はもうなくなりそうかのような不安を植え付けられますからね。それは半世紀前も同じでした。

 

 

さて米原駅から新幹線の線路沿いの地域だけでも琵琶湖干拓の歴史を知り、琵琶湖へと流れる水のそばを歩くことができました。

 

ここから彦根駅まで新幹線の線路沿いに歩いてみようと思ったのですが、11時の時点ですでに1万3000歩を越えています。午後に体力をとっておく必要がありそうなのでフジテック駅から近江鉄道に乗ることにしました。

駅舎のベンチに座っていると、目の前をまた何本も新幹線が通過していき疲れが吹き飛びました。そして車窓から見えていたエレベーターの実験場でしょうか、大きな塔のような建物がすぐ近くにみえました。

 

懐かしい彦根を過ぎ高宮駅多賀線に乗り換えると、電車は新幹線の高架橋と工場の間を抜けて田園地帯をしばらく走り、終点多賀神社駅の到着しました。いつか乗ってみたいと思っていた路線です。

沿線には、麦の穂が風に揺れていました。

 

 

*多賀神社から名神高速道路沿いに*

 

計画の段階で、多賀神社の近くにある高宮池と大門池という大きなため池に最初に目が止まりました。新幹線の車窓からは広大な水田地帯が見えている地域の大事な水源なのでしょうか。

 

そのため池の間を名神高速道路が通っているようです。1960年代から70年代、父の運転する車で一昼夜かけて東名高速名神高速を走って祖父母の家を訪ねた時に、あの醒ヶ井の加茂神社のすぐそばを通っていたようにこのあたりも通っていたようです。

 

いつかこのため池のあたりと水田地帯を歩いてみたいという計画がありました。

 

多賀神社駅まえからしばらく水路沿いの参道を歩くと、広大な鎮守の森を背景に大きな社殿が見えました。

ちょうどお昼時だったのでふらりとお店に入り、迷わず親子丼とうどんにしました。今まで食べたどのお店もそれぞれ美味しさがありましたが、出汁がとても美味しく感じました。

 

ここからは公共交通機関がないので歩き切るしかないのですが、元気が出ました。

 

多賀神社の参道から一本入った道を歩くと、蔵があり灰色の屋根の静かな住宅地です。側溝にはきれいな水が流れていました。ふと振り返ると山頂に雪が残る美しい山が見えます。伊吹山かと思ったのですが、距離的には霊仙山でしょうか。ほんと、山の形と名前を覚えるのは難しいものです。

 

しだいに土手の高い場所が近づいてきました。どうやら高宮池のようですが、残念ながら中には入れませんでした。

すぐそばを名神高速道路が走っていて、その高架橋をくぐると反対側はずっと琵琶湖の近くまで広がる田園地帯です。

高速道路はまるで森のような街路樹で覆われていて、案外と走行音も聞こえず静かです。その下の蛇行した道に昔からの家並みが続き、大きな木の下に水仙が群生していました。

美しい敏満地区です。

 

車がそばを通る時に道端によって待っていると、どの車も梅ケ原地区のように必ず会釈をしてくれます。子どもの頃、日本のマイカー時代の幕開けの頃はこんな感じでしたね。

近頃は歩いているとまるで運転されている方の視界に入っていないかのように煽られることが増えたので、何だかこれだけでこの街が好きになりそうです。

 

蛇行した道が終わり、少し上り坂になって山裾に広がる大きな水面が見えました。

大門池です。

東側の山並みも美しく、また残雪の残る山が見えました。

自分の表現力の乏しさが情けなくなるほど、書き尽くせない滋賀県の美しい街並みや風景です。

 

 

*三川分水公園へ*

 

地図で高宮池と大門池のあたりを眺めていたときに、ふと「三川分水公園」が目に入りました。

「分水」と聞くだけで、水の歴史があるはずと確信しました。

 

大門池からはそれほど離れているようには見えなかったのですが、実際に現地でもう一度マップを確認するとここから3.8kmはありそうです。

もう引き返せないですし、まあのんびり歩いてみようと国道308号線沿いを歩いていると、犬上川の手前で囂々と流れる水路と水門がありました。

滋賀県はほんと豊かな水が流れる地ですね。

しばらくその水路を眺めて癒されていると、道の反対側に何か石碑があります。

 

そばによると「ニノ井用水路」についての歴史が書かれていました。

これから訪ねる「三川分水公園」とどのような関係があるのでしょう。

あとでじっくり読もうと思って写真に収め、犬上川の堤防沿いに公園へと向いました。

 

 

美しい犬上川の水面を眺めながらのどかな田畑のそばの道だったので、案外と疲れを感じずに三川分水公園に到着しました。

名神高速道路がすぐそばを通っている川沿いに、ため池を利用して公園が整備されています。

 

しばらく静かな公園を独り占めして休憩し、歩き始めました。ここから近江鉄道尼子駅までまた数キロはあるでしょうか。歩かなければ帰れないので、疲れた足を引きずるように金屋地区へと入りました。

住宅地の中の水路が美しく、小さな魚がたくさん泳いでいます。

 

農地との境のあたりに地図があり、先ほどの三川分水公園の池は「調整池」でそこから「一の井幹線水路」が描かれていました。

そういえば「三川」「分水」の意味は何だったのだろう。

まあ、美しい街と水路と川を見ることができたのでいいかと思いました。

 

ようやく路線バスのある甲賀町役場前まで来たので、バスに乗り尼子駅で下車しました。

近江鉄道東海道新幹線が並走している区間で、電車を待っている間にも新幹線が数本通過していきましたが、近すぎるとあまりに速くて目で追えないことがわかりました。

 

今回の散歩の初日から充実した一日になりました。

 

 

 

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