「貯蓄から投資へ」「一億総株主化」とかニュースで耳にするようになり、半世紀ほどの記憶を行ったり来たりしています。
ああ、そういえば「個人年金」なんて言葉が出たのはいつ頃だったか確認したら2001年のようですね。
当時40代になる前でしたが、やはり将来の年金額に不安があって少しでも足しになるのならと気持ちが向きましたが、「運用」とか「投資」という専門用語にビビってやめたのでした。
それまでは銀行に貯金することで誰かが使って、その利潤を社会に還元してそれを利子として受け取っていると思っていたのに、貯蓄額は増えても利子がどんどんと減っていく時代に入り、とてもとても「自己の責任において運用の指図」なんてできるわけないですからね。
確定拠出年金を読むと「2020年3月末時点で加入数は156万人」だそうで、「増加傾向」と言ってもそれだけの人だけしかやっていなかったのですね。
年金運用の3階建部分であるこの制度における個人向けの運用が、いわゆる「iDeCo」(イデコ)である。拠出額が大きく所得税率が高い国民ほど節税効果も高まるため、「iDeCo」により最もおいしい果実を得られる国民は高額所得者である。超高額所得者は年金自体が不要であり、低所得者にとっては国民年金の半額免除や全額免除のような救済措置もなく3階建部分の「iDeCo」のために拠出する資金がほとんどない。
20年前に知りたかった情報ですね。
2009年から「ねんきん定期便」が送られてくるようになり、想定していた額の3分の2ほどであったことに愕然としてこの個人年金に心が動かされたのですが、その頃は、あまりそういう商品(保険)の情報がなくなっていたように感じました。
よほど貯蓄がある人でなければ手を出せないリスクがあって、あまり積極的に宣伝されなくなったのでしょうか。
*その費用が気にならない人は?*
私自身が株とか投資に手を出さないのは、半世紀ほど前の母の投資信託の記憶があるからかもしれません。
当時はまだ普通預金の利率も高かったのでその利子を利用したのかもしれませんが、いつの間にか信託銀行との取引はしなくなりました。年金の足しになるなら、きっと投資を続けていたのではないかと思うのですけれど。
そんな両親を見て、まあ地道に厚生年金を払い少しずつでも貯蓄をするしかないと悟りました。社会保険制度が始まった時代の両親ですが、「年金だけは続けたほうが良い」と言ってくれたおかげで、両親が介護が必要になっても、親の年金のおかげで私も仕事を辞めることなく厚生年金を掛け続けることができました。
最近ではその銀行預金の利子が下がり、「家賃の引き落としにかかる手数料>>>>>定期預金の利子」という理解できない状況になっています。
「イデコ」では「年間口座維持費用 792~円」「現金の受取り費用 440円〜」と諸経費が取られるようです。
こうした額が気にならない人向けとも言えるかもしれません。
*リスクの意味が違った*
株や投資というと「リスク」がありそれに絡む事件もニュースで耳にしますが、金融庁の「投資」を読んでみました。
リスクとは
投資には「リスク」があります。一言で「リスク」といっても、「リスク」にはさまざまな種類がありますので、それがどのような内容なのかを正しく理解しておくことが重要です。
投資における「リスク」の代表的な例を見てみましょう。これらの「リスク」はいわゆる「危険」や「損失」のことではなく「可能性」のことを意味している点に注目してみてください。
「株式変動リスク」「借用リスク」「流動性リスク」など書かれていましたが、これ以上は目が滑って内容が頭に入ってきませんでした。
「危険」や「損失」のことではなく「可能性」のことを意味している。
あの実証実験に似て、やはり経済というのは仮説をそのまま社会で実験して、その失敗がどのように社会に影響を与えたか、どうやってより良い方法にするのかという仕組みが構築されていない分野なのだと思えてきました。
「うまい話はない」と自衛するしかないのかもしれませんね。
「実験のようなもの」まとめはこちら。
失敗とかリスクについての記事のまとめはこちら。