イメージのあれこれ 32 最初の印象のあいまいさ

8月下旬のツルボを探しに奈良を訪ねたのに一本もみることができなかった惨敗の記録を書き終えましたが、半世紀前の修学旅行で訪ねた場所はこんなところだったのかと記憶があまりにも違っていました。

ほんとうに記憶はあいまいで、あいまいさがそのまま印象として残っていくのですからちょっと怖いですね。

 

最近、もう一つ記憶や印象のあいまいさを実感することがありました。

「孤独のグルメ」の過去の放送を一挙に再放送しているので全て録画して観ています。

一人の男性が黙々と食べ、その店のメニューを次々と注文している番組を初めて観た時の記憶が鮮明にあるのですが、それがどのお店だったのか何を食べていたのかがわからないままです。

たぶんSeason4だったと思います。

 

記憶にあるのはカウンターに座っている五郎さんを店の内側から窓のほうに向かって映していたことと、何か肉を齧っていたような場面です。

 

最近ようやく待っていたSeason4の再放送になり、一回目から観ていたのですがなかなかあの場面はないままでした。

記憶が違っていたのかなと思いながら「#9 渋谷区神宮前の毛沢東スペアリブと黒チャーハン」の回を観ました。

 

あれは神宮前よりはもっと下町のような雰囲気だったし、こんな凝った名前の料理ではなかったような気がしたので、今回もまた違うのかとほぼあきらめながら見始めると、カウンターに座った五郎さんの姿に「これだ」と思いました。

そして齧っていたのは毛沢東スペアリブだったようです。

 

これが初めて観た回だったと答えがわかりすっきりしましたが、この場面からはまった番組だというのになんとあいまいな記憶だったのだろうと驚きました。

 

日ごろ「印象に残った」とよく使う言葉ですが、記憶のあいまいさとも言えるのかもしれませんね。

 

*ただ食べるだけの番組ではなかった*

 

今回の一挙再放送では、今まで観たことがなかった回もありました。

Season3の新潟十日町の回では信濃川や棚田の美しい風景と、稲穂を見ながらおにぎりを食べるシーンもそのひとつで、まさに私が求めているものにつながりました。

番組名の「グルメ」のイメージよりももっと違う何か、ですね。

 

何度観てもあきないのは、最初の印象だけではないものが見えてくるからかもしれませんね。

 

 

 

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