2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

水のあれこれ 290 吉野川分水歴史展示館

昨年11月に周濠を訪ねるために天理市の成願寺バス停で下車して国道169号線から山側へと曲がったところに、用水路が通っているのが見えました。途中暗渠になっていますが、奈良盆地の南側の山裾に沿って流れているように見えます。 溜池だけでなく、やはり用…

散歩をする 427 静かな旅の季節が終わってしまった

今回の3月中旬の奈良から若狭への散歩はどんな書き出しにしようかと、当日のメモを読みなおしました。 いつもだったら車窓の風景に集中する内容なのですが、こんなことを記録していました。 空いている。繁忙期前。 品川、ハンドドライヤー 自分のやりたいこ…

散歩をする 426 ただひたすら水の流れをたどる〜奈良から若狭へ〜

3月はまだ10℃以下の日もあったのに、4月に入ると20℃を越え30℃近い日もあって風景はすっかり夏の始まりですね。 3月中旬に春の始まりを追いかけて遠出をしたのに、数週間前のことが遥か昔のような気分で記憶をたどっています。 今回の散歩のテーマは「奈良の…

記録のあれこれ 145 人生で最も真剣に投票した選挙

初めて投票したのは何の選挙だったのか、誰にどのような思いを込めて投票したのか、その後いつどの選挙に投票し、反対に選挙に行かなかったのか。 その記録をつけておくべきだったと、もう人生の取り返しがつかないと感じるほど残念さを感じています。選挙公…

散歩をする 425 毛長川沿いに毛長堤を訪ねる

舎人ライナーの終点の見沼代親水公園駅から東武東上線の手前まで、2017年に毛長川の近くを歩きました。 今回は東武東上線谷塚(やつか)駅からスタートして、3本の川が合流するあたりまで歩くことにしました。 まっすぐ県道49号線を南へと毛長川を目指してし…

水のあれこれ 289 毛長堤とはどこにあったのか

ようやく1月の遠出の記録が終わり、今回は2月の散歩の記録です。もっと出かけたような気がしていましたが、2月は散歩らしい散歩はこの日の一日だけでした。 昨年12月に利根川中流の左岸と右岸を歩いた時に、中条堤を訪ねました。 Wikipediaの中条堤に書かれ…

記録のあれこれ 144 知恵の樹の実を食べたくなる

散歩をするようになり鉄道やバスに乗ると、自分の能力がいかに不完全かを実感させられます。 大層な話に聞こえるのですが、まず「どちらか一方の風景しか見ることができない」ということです。指定席の場合は「より海や川を見ることができる側」をまず選びま…

記録のあれこれ 143 新幹線57分遅れで到着

念願だった後楽園の井田(せいでん)の模型も見ることができ、静岡の浮島沼沿いから岡山までやり残した宿題を訪ねる散歩が終わりました。 旭川をはさんで岡山城と後楽園のある風景は、干拓の歴史が生み出したものであることを確認する散歩になりました。 美…

行間を読む 186 後楽園の井田

早島駅から宇野線に乗り広大な干拓地を車窓に眺めながら10時30分岡山駅に到着、今回の散歩の最後の目的地である後楽園に向かいました。 1月中旬、穏やかな快晴の日曜日とあってたくさんの人が訪れていましたが、園内は広いのでゆったり静かです。 目指すのは…

米のあれこれ 55 早島の田んぼの歴史を歩く

竜神社の広い境内の隅に、石が積まれて一段高くなった場所に大きな石があり地図で見つけたあの「宇喜多堤起点之地」がありました。 宇喜多堤は、天正十二年(一五八四)から十三年ごろ、当時この辺りを支配した戦国大名宇喜多家の命により児島湾の干潟に最初…

散歩をする 424 早島の「不老のみち」を歩く

JR宇野線と瀬戸大橋線は、児島湾干拓地の西側を弧を描くように走っていて、途中、大きく曲がるところに早島駅があります。 今回、早島を選んだのは子どもの頃から時々耳にした「島」がつく場所を歩いてみたかったからですが、地図で駅前西側に「前潟」を見つ…

散歩をする 423 藤戸から茶屋町へ

散歩の二日目の目的である倉敷川沿いの風景を見ることは達成されました。 やはりどこも、遠浅の海に島がぽつりぽつりとあったことを感じさせますね。 次にその遠浅の海を少しずつ干拓した場所である早島に向かうために、かつては海岸沿いだっただろうと思わ…

散歩をする 422 真冬の倉敷川沿いに源平合戦藤戸古戦場跡へ

倉敷の祖父母の家に遊びに行った数少ない記憶では、いつも夏休みの稲穂が広がる風景か冬休みの茶色い水田の風景だったので違う季節を見てみたいという思いが強くなり、2018年には11月の晩秋に、2021年6月下旬には念願の田植えの季節の風景そして昨年3月には…

小金がまわる 32 2万ポイントの行方

水の歴史を訪ねる散歩だと、ちょっと人里離れた場所に行く機会も増えました。 ずっと私一人しか乗っていないようなコミュニティバスや無人駅でもPASMOが使えることが少しずつ増えてはきましたが、まだまだ現金で支払う地域も多い印象です。 最近訪ねたとある…

 10年ひとむかし 87 ICカード乗車券の20年

2018年ごろからあちこちに出かけるようになり、ほぼ全国どこでも使えるICカード乗車券が重宝しています。 私がPASMOを使い始めてかれこれ十数年になりますが、いまだに正確で入金と支払いのトラブルがないことに驚いています。 いつだったか、このSuicaを開…

水のあれこれ 288 百間川と「川除けの法」

2018年に20年ぶりぐらいで岡山を訪ねた時、事前に県内の川や干拓地を頭に入れて出発しました。吉井川を渡りしばらく水田地帯を走ると、岡山駅に到着する直前に二本の川を渡るはずです。車窓に顔をつけてみていると、一本はほとんど水が流れていなくて「百間…

記録のあれこれ 142 後楽園用水とは何か

「後楽園用水」を知った時に、どこを流れているのだろうと後楽園側から水色の線をたどっていくと百聞川を越えて、太い水色の線が旭川の方向へとつながっています。これが後楽園用水かと思っていたら、これは祇園用水でした。JR高島駅の前の案内図にも「後楽…

散歩をする 421 高島駅から後楽園用水の祇園大樋へ

JR山陽本線・高島駅に14時34分に到着しました。ホームは通学の大学生や高校生がたくさんいます。その人の波が引くのを待って、ホームの下を北から南へと流れる用水路を眺めました。 地図では北側より南側の方が太い水色の線で描かれているのですが、実際に幅…

水のあれこれ 287 後楽園用水

初めて後楽園を訪ねたのは1990年代後半だったような気がするのですが、中へ入ったのかそれとも周囲を歩いただけだったのか記憶が薄れています。 2018年から頻繁に岡山を訪ねるようになって、後楽園へと水路があったことを知りました。たしかに岡山市水道記念…

散歩をする 420 相生から山陽本線で岡山へ

岐阜羽島でのわずか45分間の滞在でしたが、子どもの頃から親しみを感じていた風景を歩くことができて満足しました。 岐阜羽島駅から新大阪へはこだまの旅が続きます。 新富士から岐阜羽島駅までも指定席を取っておいたのですが、お隣でマスクなしにずっと大…

散歩をする 419 富士から岐阜羽島の薩摩工事義歿者の墓へ

やり残しの宿題を散歩する1日目の宿泊地は富士市に決めました。 1970年代、このあたりを東名高速道路で通過するときには富士山の裾野が工場からの排煙で真っ白で、車の窓を閉めていてもその刺激臭が入ってくるので息を止めていた記憶があります。 半世紀後に…

鵺(ぬえ)のような 22 民よりむしりとり、暴君と豹変す

1980年代、入職時に公的年金と社会保険の大切さについて説明があり、年金は物価や収入に合わせてスライドさせていくという話があったように記憶しています。 世の中は右肩上がりの時代で、そのまま下がることを想像していませんでしたね。 ところが2009年か…

米のあれこれ 54 新田開発と雁堤(かりがねづつみ)

帰宅してから雁堤について検索しました。 静岡県の公式ホームページには、その歴史がまとめられていました。 雁堤は、江戸時代に富士川の洪水対策として築かれたもので、富士川左岸、県道396号線(旧国道1号線)の北側に位置しています。江戸時代前期までの…

水の神様を訪ねる 73 富士川の水神の森

こうして記録を書くにあたって写真を見なおすと、雁堤のまっすぐ先に鎮守の森があり、西へと傾きかけた太陽が堤防の上の道を照らして幻想的でした。 惹きつけられるように鎮守の森へと歩き、交通量の多い県道へと一旦出ると目の前に富士川にかかる橋が見えま…

散歩をする 418 富士川の雁(かりがね)堤を歩く

東海道新幹線で通過する都府県の中で、大きな川と大きな橋梁を最も多く渡るのが静岡県でしょうか。 東から富士川、安倍川、大井川、天竜川と通過していくときにはいつもずっと顔を窓につけるように眺めています。いつか4つのこの川の河口付近を歩いてみたい…

水のあれこれ 286 富士市の湧水と「泉の郷計画」

富士市というと1970年代の大気汚染と駿河湾のヘドロしかイメージになかったのですが、新幹線や東名高速道路で通過するたびに空が綺麗になっていくことを感じました。 それでも車窓から見えるたくさんの工場に、散歩コースとしては選択にないと思い込んでいま…

米のあれこれ 53 浮島沼から美田へ

八幡様の石段にあった平沼地区の土地改良記念碑に立ち寄って読んでみました。 平沼地區水田は地勢盆地にして排水悪く田区は零細不定にして腰丈迄没する深田が多く農道は悪るく農作業にも困難を極めた 少しの降雨にも冠水し災害は年々たえなくなった 茲に於て…

散歩をする 417 浮島沼沿いに岳南鉄道江尾駅まで歩く

興国寺城跡からは、県道22号線に沿って岳南鉄道江尾駅まで歩きました。 北側を通る東海道新幹線と近づいたり離れたりしながら緩やかに蛇行するその道は、かつての浮島沼の北縁沿いだと思われます。 いつもあっという間に通過する新幹線の車窓からは何ヶ所も…

事実とは何か 99 自分の存在の証明には「セキュリティがあまりにも脆弱」

マイナンバーカードを実際に使っての不具合についてさまざまな情報がありますが、軌道に乗るまでのヒヤリハットレベルかなと思っていたら他人の住民票が出たというニュースがありました。 それは実害のあるインシデントレベルの「事故」ですね。 この60年ほ…

水の神様を訪ねる 72 安政の大地震と浮島沼塩害

興国寺城の大本丸土塁の前にある神社は根古屋高尾山穂見神社で、その由来がありました。 高尾山穂見神社の本社について 本社である高尾山穂見神社は、山梨県巨摩郡櫛形町(現南アルプス市)の櫛形山北東の山腹にある三冠集落高尾に位置します(高尾四九九番…