散歩をする 420 相生から山陽本線で岡山へ

岐阜羽島でのわずか45分間の滞在でしたが、子どもの頃から親しみを感じていた風景を歩くことができて満足しました。

岐阜羽島駅から新大阪へはこだまの旅が続きます。

 

新富士から岐阜羽島駅までも指定席を取っておいたのですが、お隣でマスクなしにずっと大きな声でおしゃべりをしている方がいたのでそっとデッキへと移動しました。

岐阜羽島駅に入ってきたこだまをみると自由席ががらがらだったので、また指定席券を無駄にしましたが自由席へと移動しました。こだまは本数が少ないためか指定席が結構混むようです。

 

1月に入って新幹線車内の雰囲気が変わってきました。

その時のメモに「これからは会話はお控えくださいがなくなるのか」と書いたのですが、その2ヶ月後にはJR各社は微妙に違う対応になったのでした。

あくまでも印象ですが、マスクを早く外したい人はなぜか列車内や人混みで大きな声でお話しされている方が多いですね。おしゃべりを控えたり咳エチケットに配慮すれば問題なさそうなのに。「もう終わったんだから」という思い込みが強い故の行動でしょうか。

 

さて新大阪から岡山までは新幹線の方が早いのですが、やり残した宿題がいくつかあります。

山陽本線の相生・岡山間は幼児の時以来乗ったことがないこと、吉井川の異なる場所の風景を見ることができることから相生で山陽本線に乗りることにしました。

 

10時58分新大阪行きに乗りました。ぐんと伊吹山鈴鹿山脈が近づいてきました。山頂に雪が見える程度で、関ヶ原のあたりも全く雪がありませんでした。滋賀に入ると、琵琶湖の北側は雪雲がけむっているのに、米原から南側は晴れているという幻想的な風景でした。ダイナミックですね。

そして北側は白い雪、南側は畑に麦の芽が出始めて緑色という美しさでした。

 

この散歩から戻って3日後に大寒波が襲来し「岡山市真庭で41センチの積雪」「大雪に関する特別警報」「10年に一度の大寒波。関西、雪で列車止まる。3日前の風景からは想像がつかない」とiPhoneのメモに記録していました。

 

 

山陽本線相生駅から高島駅へ*

 

新大阪駅でひかりに乗り換え、12時51分懐かしい相生駅に到着しました。

 

13時32分、鮮やかな黄色の車体の山陽本線に乗り込みました。二人がけのシートなので車窓の風景を見ることができていいですね。

どなたかお煎餅を食べ始めて香りが充満しています。お腹が空きました。

 

低い山の間を走ると千種(ちぐさ)川の左岸側の支流の矢野川に沿って水田や麦畑が続き、灰色の屋根の落ち着いた家並みの風景です。

有年(うね)駅をすぎると千種川沿いに進むのですが、堤防はなくゆったりと川面が見えました。先ほどよりは少し黒っぽい瓦屋根の集落の中に大きなお寺が見えました。

千種川に堰があり分水路が見えその少し先は右岸からの安室川の川合で、その上流で列車は鉄橋を渡って上郡(かみごおり)駅に到着しました。

鳥取行きの特急や智頭急行が停車するからか乗降客が多い駅で、東南アジアからの研修生と思われる若い人たちの姿も見かけました。どこの国からいらっしゃって、このあたりでどんな生活をされているのでしょうか。

 

ここで各駅停車でも車掌さんが回ってきました。智頭急行との乗り換えのためでしょうか。

 

水田や葡萄畑が見えます。安室川には堰が多いようです。

祖父母の家を思い出すような街が見え、岡山が近づいてきたようです。溜池が見え、列車は山あいへと入りました。悪石地形の山の雑木林がほんわりと薄茶色の冬景色です。谷津の水田が見えました。

本当にどこに行っても水田は健在ですね。途中下車して、どんな水田の歴史があるのか見てみたくなりました。

 

県境を越え、三石駅のあたりでは焼き物の窯でしょうか煙突が増えてきました。備前に入ったようです。

 

吉永駅の手前にも落ち着いた雰囲気の農村が見え、閑谷(しずたに)学校の案内板が見えました。昨年春に伊里川の井田(せいでん)跡を訪ねた時に知った場所です。途中下車したくなるではないですか。

 

次の吉永駅は他にはない緑色の瓦でしたが、どんな理由なのでしょう。

 

観光客がお弁当を広げてちょっと強い香りが充満し始めました。お腹が空きました。

 

車窓には吉井川の支流の金剛川が並走し始め、和気(わけ)駅に到着。この先からは念願だった吉井川沿いを走りますが、残念ながら川と反対側の席でした。結構乗客が多いので席を変わることも憚られて、川とは反対の山を眺めながら通過しました。またいつか吉井川流域を歩きたいものです。

熊山駅で大勢の高校生が乗車して満員になりました。

 

悠々とした吉井川を越えてしばらくすると新幹線の高架橋と並走し、14時34分高島駅に到着しました。

駅ホームの下を用水路が通っています。地図ではよくわからないのですが、おそらくこれから訪ねる後楽園用水からの分水のようです。

いつもは通過するだけだった、この岡山駅直前の水田地帯をいよいよ歩きます。

 

 

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