2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

記録のあれこれ 141 「興国寺城跡」

1月下旬、4度と凍てつく寒さですが快晴に恵まれました。ふだんの遠出よりはゆっくりと8時4分品川発のこだま707号に乗りました。これから新幹線がすぐ背後を通過する興国寺城を見に行くためか、いつもに増して新幹線の切り通しが気になります。 私がまだ幼児…

散歩をする 416 ただひたすら川と水路と干拓地を訪ねる〜やり残した宿題編〜

遠出を始めた2018年ごろは、「ここを訪ねるのも一生のうちに二度とないかもしれない」という決死の覚悟でした。ちょっと大袈裟ですけれど。 ところが訪ねてみると、気になる場所がつぎつぎと出てきて「いつかまた訪ねたい」ということが増えてきました。 「…

鵺(ぬえ)のような 21 前首相の発言だけで制度が変わる政治とは

2ヶ月ほど前に、出産一時金がこの4月から増額するニュースがありました。 出産一時金50万円に増額、財源は75歳以上の負担増で確保…健康保険改正案を閣議で決定 (2023年2月10日、読売新聞) 政府は10日の閣議で、75歳以上が加入する「後期高齢者医療制度」の…

行間を読む 185 近くて遠い国の健康保険制度

いきなり健康保険証とマイナンバーカードの一体化を義務付けるのではなく、現在の健康保険証にICチップをつけて、段階的に全国で統一した保険証にしてそれから希望する人にはマイナンバーカードに紐付けできるようにするという流れの方が支持されやすかった…

数字のあれこれ 80 世論調査という占いのようなもの

「内閣支持率が48%に上昇した」というニュースに驚きました。だってつい最近まで30%台だったような気がしたのに、次から次へと息もつかせないほど「こんなことをします」とアピールするだけでこんなに回復するものなのかとびっくりですよね。 まだ終息もし…

落ち着いた街 32 一世紀後の風景が想像できるかどうか

このところ渋谷や新宿など子どもの頃から馴染んできた街の風景が忽然となくなっていくことに、自分の人生の記憶もなくなっていくような不安定さを感じています。 いえ、思い返せば渋谷も路地に入れば1960年代は平屋建てかせいぜい2階建でしたし、西新宿は高…

水のあれこれ 285 沼になった将監川、印旛沼干拓と長門川

布鎌惣社水神社を訪ねた時に渡った川ですが、標識に書かれていた名前を「将藍川」と見間違えて覚えていました。 散歩の記録を書くのにWikipediaで確認したところ、正しくは「将監川(しょうげんがわ)」でした。 Wikipediaの長門川を読んで、その将監川の流…

水の神様を訪ねる 71 堤防守護の神「布鎌惣社水神社」

再び安食駅から12時51分の成田線我孫子行きに乗り、次の小林駅で下車しました。 今回の散歩の2日目の最後の訪問地ですが、午前中の佐原市内の散策よりも長い距離で、途中でコミュニティバスに間に合わなければ行き倒れになるかもしれません。 小林駅に降りる…

水の神様を訪ねる 70 安食の水神社を訪ねる

佐原の水田と水路、そして伊能忠敬記念館を訪ねることができて満足し、11時11分成田行きの列車に乗りました。 以前この路線に乗ったのは神栖を訪ねたときで、2019年の台風15号の甚大な被害のあとでした。あの時は、寒くなる時期だというのに屋根をブルーシー…

つじつまのあれこれ 38 「社会の宝」から「国の宝」へ

先日ニュースで耳にした「こどもは国の宝」という表現に、ああやはりこの国はなんだか後退してしまったのではと不安になりました。 たしか1990年代ごろは「子どもは社会の宝」という言葉が広がって、それまでの家族の中の子どもというとらえ方から社会全体で…

行間を読む 184 「利根川宣言2000」

散歩の2日目は佐原駅の近くから本宿耕地を目指して歩き始めましたが、その途中の小野川のそばの公園に「千葉県治水百年記念事業実行委員会」と書かれた小さな木柱が隅の方にひっそりとありました。 検索すると、国土交通省の資料で「利根川宣言2000」が…

シュールな光景 30 「つばを飛ばさない」の表現を避ける気持ち

一週間前の3月13日、蓋を開けても社会はほとんど変わりませんでしたね。 その日の夕方のテレビではかまびすしくマスクをしているかしていないかの話題を伝えていましたが、通勤の風景も変わりません。 驚いたのは厚生労働省のとある部署を映し出して、「マス…

米のあれこれ 52 本宿から新宿へ、大谷津たんぼを訪ねる

小野川放水路から分かれた小野川本流はぐいと西へと向きを変えて、佐原小学校のあたりで北へと向きを変えて「小野川沿いの歴史的街並み」の続く場所へとながれているようです。 小野川右岸は川ぞいの道に昔からの水田や家が散在して、70年代から80年代ごろに…

散歩をする 415 佐原を流れる小野川の右岸を歩く

今回の散歩の2日目、まだ暗いうちから南側の山側を眺めていました。6時過ぎにようやく山の端が薄明るくなってきました。 テレビでは富山県高岡市の大仏が映っていました。「懐かしいなあ、あの少し先から下り坂になって高岡城がある」と実際に歩いた場所の地…

落ち着いた街 31 「佐原駅周辺案内」

利根川にかかる水郷大橋を渡ってすぐの幸田橋バス停で下車しました。ここから国道356号線を利根川の堤防沿いに西へと歩くと、水神社があります。ここを訪ねようと少し歩き始めたのですが、少し暗くなってきたのであきらめました。 改めて地図を見るとその水…

食べるということ 86 生玉ねぎの伏兵

わけがわからないタイトルですが、先日も「やられた」と思いました。 コンビニやスーパーでサラダのパックを買うと、生玉ねぎが紛れ込んでいるものがあります。 大根の千切りのような顔で混ざり込んでいて、でももっと小さく薄い小片なのに、食べただけで「…

新生児のあれこれ 62 馬の「新生児」

中神バス停から佐倉行きのバスに乗りました。すぐ隣りが「水神」バス停です。「すいじん」と読むようです。途中下車はあきらめて、何が名前の由来なのか見落とさないようにと車窓を眺めました。 小さな石の祠が見えたのですが、それだったのでしょうか。もう…

米のあれこれ 51 「稲敷の干拓地」

稲敷市立歴史民俗資料館で購入した資料に、「稲敷の干拓地」の説明が書かれていました。 戦前の干拓事業の事業主体は多額の資金が用意できる個人がほとんどであり、戦時体制による資源・労働力不足で事業が停滞しがちだった。戦後になると外地からの引揚者、…

生活のあれこれ 18 当時の生活が感じられそうな地図

稲敷市立歴史民俗資料館の「平成二十八年度 冬季企画展 稲敷の景観ー変化する道・水辺・交通ー」は稲敷の干拓の歴史が書かれていたので2ヶ月前に購入したのですが、こうした資料は散歩の記録を書く時にようやく真剣に内容を読み始めます。 最初の数ページに…

記録のあれこれ 140 稲敷市立歴史民俗資料館

本当に歴史民俗資料館があるのだろうかと思うような、新利根川と広大な水田地帯という圧倒される風景のど真ん中で下車しました。 中神バス停から1.5kmほど東は霞ヶ浦への入江で、そこからさらに2.5kmほど南東に常陸利根川があります。 周囲には「新田」がつ…

散歩をする 414 古渡から中神へ

稲波の干拓地内の道から霞ヶ浦の見える国道125号線から古渡(ふっと)橋を渡るまでは車やサイクリング車が多い道で、この先狭い歩道を歩くのはちょっと怖いなと思っていると、途中の角をほとんどの自動車が曲がっていなくなりました。地図で確認するとその先…

水のあれこれ 284 うねる

抵抗のない泳ぎを試行錯誤していくうちに、「うねる」とか「うねり」という感覚が最近わかってきました。 体幹のローリングとともに、泳いでいる時に上体が少し上に向くような角度で水から少し出た状態だと水の抵抗が少なくなる感じです。 独学ですが水泳の…

境界線のあれこれ 105 水の中の男女差、公平と自由

つい最近、2位、3位の選手よりもひときわ大きい体格の競泳選手が1位で表彰台に乗っている写真を見かけました。 2年ほど前から話題になった選手でしょうか。当時、アンチ・ドーピングという正義と信念の運動も吹き飛ぶぐらい、こういう方法での競技への参加に…

米のあれこれ 50 稲敷の稲波

「稲敷の稲波」、目の前に黄金色の稲穂が広がる中にふと飛び込んでいく呪文のようですが、稲敷市稲波です。 地図で見つけてぜひ歩いてみたいという願いが叶いました。 正式には「江戸崎入干拓地」のようですが、「えどさき街並みの歴史その3 江戸崎の拡散・…

落ち着いた街 30 「えどさき街並みの歴史」

霞ヶ浦周辺の地図を眺めていてふと目に入った江戸崎でしたが、畳敷のバス待合所や五百羅漢から水辺の公園のあたり、そして稲波のあたりの干拓地と昔からの集落とが混じり合った風景はなにかひかれるものがありました。 もう少しこの街の歴史がどこかにないか…

散歩をする 413 江戸崎から古渡バス停まで歩く

江戸崎から利根川の対岸の佐原まで直通のバスがあり、途中で稲敷市立歴史民俗館のあたりを通るようです。 地図で見ると、江戸崎を出て少し弧を描くように道路が通っていて、内側に小野川と挟まれた場所が「稲波」という地名で水田地帯のようです。 ここが気…

散歩をする 412 霞ヶ浦沿岸から江戸崎へ

ぼーっと車窓の風景を見る散歩から、最近は真剣に考えることが増えてあっという間に東京駅に到着しました。 連休のためか構内は大きな荷物を持った人が多く、3年前までのような混雑した日常が戻った感じです。 7時32分発のJR上野東京ライン常磐線快速土浦行…

行間を読む 183 中央線沿線から記憶を辿る

1月初旬、稲敷から佐原の一泊二日の散歩に出かけるため、日の出前に家を出ました。 2度で、顔が凍りそうに感じる寒さです。 土浦駅までJR上野東京ライン常磐線に乗るために、新宿駅から中央線に乗って東京駅へと向かいました。 ここ数年あちこちを散歩してい…

散歩をする 411 霞ヶ浦右岸と利根川左岸に挟まれた場所を歩く

昨年12月初旬に利根大堰と中条堤を訪ねて利根川の両岸を歩いたあと、いつか歩いてみたいと思っていた利根川下流域を訪ねてみることにしました。 2018年12月に利根川の河口を見るために銚子を訪ね、1年後の2019年11月には神栖を訪ねたあと霞ヶ浦から北浦をぐ…

つじつまのあれこれ 37 たくさんの空砲、時々実弾と不発弾

ちょっと穏やかではないタイトルですね。 高校生まで生活した地域には自衛隊と米軍の基地と演習場がありました。演習の時期には、空砲でも「ド~ン」という音が聞こえて数キロ離れた学校や家の窓ガラスがビリビリと音をたてるくらいの迫力がありました。 時に…