政府がやるべきことは国会議員の在り方のはずなのに、国民の生活を大きく変える「政策」を次々と投げ込んでくるのは断末魔の叫びか閉店前のバーゲンセールかと思うようなニュースばかりのこの頃。
そして一度政権をものにすると誰かの思いつきのような「政策」を次々と決定してしまうのは法的にどうなのだろう、それに対する国民の反対の声を封じるような国会になっていることを疑問に思わないのであれば省庁も国会議員も、その存在は意味がないですよね。
なんだかここ最近流れてくる政治のニュースに、「あ〜あ」と気持ちが落ち込みそうになる毎日です。
日本はもっと近代的な国家だったはずですけれど。
*「国立公園に高級リゾートホテル」?*
そんな時にまた、35の国立公園に高級リゾートホテルをつくる計画が流れてきて、ほんと、今の政府はどこを向いているのかよく分かります。国民は海外旅行どころか、生活を切り詰めていると言うのに。
ああ、そうか、国民が高級リゾートホテルを楽しむのではなく、国民は高級リゾートでの「労働力」にさせるためですね。
明治時代、本多静六氏らが私財を投げ打って、国立公園・国定公園そして市中のさまざまな公園を定着させた歴史を思うと、どこから「高級リゾート」の発想が出てくるのか不思議ですね。
せっかく自然保護が根付いてきたこの時代ですから、環境省はこれに反対するのではないかと思ってホームページを読んでみました。
「日本全国35ヶ所 国立公園に行ってみよう」
水辺のある景色を味わう
水辺の清々しい空気を吸い込んで、高い空を眺めるだけで、なんと気持ちのいいことでしょう。カヤックやシュノーケリングなどのアクティビティを通じて、非日常な景色を、五感すべてで味わってみませんか。
「個性豊かな35の国立公園」
人の手が入ることによって多様な生態系と自然環境が保たれている里海、里山など、人と自然が共生する場所です。
ほんとうに環境省なのか、観光庁の間違いではないかと思ってしまいました。
川をきれいにしてきた歴史も公害を克服し、でも今もなお公害病に苦しむ方達の生活の歴史も、そして人だけではなく動物植物すべての自然を保護しようと環境庁が発足された歴史さえもこの行間からは感じられないですね。
どうしちゃったのでしょう、環境省。
*誰が「観光立国」を言い始めたのだろう*
何がどう動いて、誰が「観光立国」を求めたのだろうと言う疑問が、「自然環境保護の時代になぜ…政府の『国立公園に高級リゾートホテル誘致』報道に異論」(日刊ゲンダイDIGITAL、2024年7月19日)のコメントで見えてきました。
このことは今に始まったことではない。
前首相の大のお友達のデビット・アトキンソンが、金持ちの外国人を呼び込むために、一泊100万円のホテルが全国に500棟必要だと大風呂敷を広げたのがきっかけです。星のグループの長からの入れ知恵もあって、前首相も大乗り切りだった。ところが、今の首相に代わってからほとんどこのことを聞かなくなった。支持率が最低限の今、話題作りに懸命なんだろうと思う。
このコメント自体の真否はわからないのですが、その名前を知らなかったのでWikipediaを読んだら、「菅のブレーンの一人で、菅が内閣官房長官時代から観光政策や経済政策に関して助言を行い、菅が内閣総理大臣に就任した2020年には政府の成長戦略会議の議員に起用された」とありました。
そういえば同じ7月19日に「『循環経済推進』目指し閣僚会議新設…岸田首相、軽井沢の貸別荘へ」と言うニュースがあったのも、この辺りのつながりでしょうか。
前の首相とか元首相の存在が大きいのは、決して民主的ではない政治ですね。
コメントの市井の人の記憶のおかげで、なんとなく「観光立国」の裏側が見えてきました。
*おまけ*
「新・観光立国論」と言う本があるそうなので購入しようかどうかとレビューを読んでみたのですが、怖いほど賞賛のコメントばかりでなんだか自己啓発本を読んで人生が変わったとか目が覚めたといった雰囲気でした。
政府の「なんとか会議」とその「議員」には要注意のようです。
そしてこれは現代の政治・経済の失敗ではなく、「武士は敬して遠ざけよ」とか「押込隠居(おしこめいんきょ)」とか、昔から何度も社会の失敗があったのでしょうね。
「行間を読む」まとめはこちら。
あの日(2022年7月8日)から考えたことのまとめはこちら。
失敗とかリスクについての記事のまとめはこちら。