2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

観察する 23 <梅>

いつ頃からか、桜よりも梅の方が春の花として好きになりました。 桜の、1週間程度であっけなく散ってしまうあわただしさと、その間、日本中が桜に狂喜乱舞している雰囲気がちょっとわずらわしく感じるようになったことが、理由のひとつです。 その点、梅はま…

水のあれこれ 57 <地震とプール>

2月初旬に都内で少し雪が降った日がありました。 河童族は雪の日とお盆休みの大雨の日にはプールに来ないという法則性を見いだしたので(適当)、絶対に空いていると予想して泳ぎに行きました。 大正解でした。 最初は私を含めて3人しかいなくて、しばらくし…

小金がまわる 10 <看護職賠償責任保険>

日記代わりの手帳を見直すと、私が看護職賠償責任保険制度に加入したのは2007年のことでした。 「Coconas」というサイトの「看護師の医療損害賠償保健について」という記事を読むと、この看護職賠償保険制度が始まったのが2001年のようです。もしかしたら、2…

行間を読む 62 <「法は人に不可能を強いてはならない」>

一生に一度あるかないかの幸運に遭遇したので、もう私の幸運は使い果たしたかもしれません。なんといっても一勝九敗の人生ですから。 ところが、「一生に一度あるかないかの不幸や悲劇」にはなんだかまた当たりそうな気がするところが、人間の不安の不思議さ…

助産師の世界と妄想 26 <産前産後ケアへの広がりと出版物の影響>

前回の記事で紹介した「一般社団法人産前産後ケア」のHPの「お母さん、お母さんになる方へ」へ進むと、「はなさんばからの月手紙」というメルマガがあります。 「さんば」と「新月ー満月の大潮(お産が多いといわれています)にこだわって配信中」を読んで、…

産後ケアとは何か 36 <「産前産後ケア推進協会」とは>

前回紹介した産後ケア協会はアロマセラピーの流れがあるようですが、もうひとつ「一般社団法人産前産後ケア推進協会」という団体がありました。 理事会のお名前を見ると、看護学科教授や准教授といった方々が名を連ねています。 「ごあいさつ」には、「生み…

散歩をする 12 <向島百花園>

梅が咲き始めたら行ってみようと思っていた向島百花園 に、先日行ってみました。 清澄白河庭園周辺を地図でながめていた時に、ああそういえばこの公園の名前もなんとなく聞いたことがあると、検索してみたのでした。 向島百花園(むこうじまひゃっかえん)は…

産後ケアとは何か 35 <産後ケアを推進する「産後ママを全力でエコヒイキ」>

しょうこさんのコメントを機に、久しぶりに「産後ケア」で検索していたら、2013年頃にはなかった団体のHPを見つけました。 ひとつは「一般社団法人日本産後ケア協会」です。 これで、標準的な産後ケアが実現していくのかなと少し期待したのですが、その団体…

産後ケアとは何か 34 <しょうこさんのコメントから考える>

「産後ケア」から、最近は「産前産後ケア」という表現をぼちぼちと耳にするようになりました。 勤務先にも、「産前産後ケア」に関する研修会などのお知らせが来ることがあります。 そろそろ最近の「産前・産後ケア」に関する動向を追ってみる必要性を感じて…

境界線のあれこれ 75 <生活の場と療養の場>

年をとって死を迎える段階に入ると、自宅か在宅か施設かという言葉ではなく、「生活の場」か「療養の場か」のほうが現実的なのかもしれません。 そしてその「生活の場」と「療養の場」の境は曖昧であり、日によっても比重が変わるという感じでしょうか。 父…

世界はひろいな 38 <もふもふとかもやもやとか>

今日も、呪文のようなタイトルです。 スナップエンドウの英語名はsnap peaだそうですが、「goo辞書」のsnapには「<物が>(はじけるような)鋭い音をたてる:<物が>パチパチ音をたてる、ビシビシいう」といった意味があるようです。 ということは、カラス…

からすのえんどう

今日のタイトルも、またまた謎の呪文のようですね。 立春とともに、日々驚くような成長でその存在感を感じる植物のひとつです。 茶色の枯れ草の間から芽が出たと思うと、数日後ぐらいにはもうフェンスなどに蔦をからませています。(この辺は少し、観察が不…

スナップエンドウ

春が近づいたことを感じる野菜のひとつに、スナップエンドウがあります。 野菜ナビの出荷時期のグラフをみると12月頃から増えているのですが、これはクリスマスやお正月料理の彩り用に需要が増えるのでしょうか? 日常生活の感覚では、2月に入った頃からスナ…

観察する 22 <立春>

1年が365日であり、4年に1度うるう年があるということが、年々とても神秘的に感じるようになっています。 当たり前だったことが、当たり前ではないという、畏怖に近い感じです。 100分の1秒差で記録される競泳を観戦するようになってから、その正確な時間の…

散歩をする 11 <一生に一度あるかないかの幸運>

テレビ番組の街頭インタビューにおじけづくこともなく応えている人たちを見ると、「ああ、私だったらしどろもどろになりそう」と自信に満ちた人たちとの差に隔世の感を感じています。 そして、もし実際に収録の場に遭遇したらどうしようと、あらぬ心配までし…

10年ひとむかし 20 <チョコレートは幸せな気分になる食べものだった>

チョコレートというと思い出す光景がいくつかあります。 私が4歳ごろに、お正月にフェリーに乗って家族で伊勢神宮に行ったのですが、夜暗い中でフェリーに乗った記憶がかすかにあります。そして、幼児には少し怖く感じる夜の船旅とくっきり対照的に思い出す…

シュールな光景 5 <高カカオチョコレート>

10年ぐらい前のこと、朝まで眠れない夜がありました。 悩み事など不眠の原因も特になかったのですが、異様に目が冴えているのです。 羊も数えましたし、ちょっと軽くストレッチをしたり温かい飲み物を飲んでみたり、手当たり次第に眠れそうなことを試してみ…

境界線のあれこれ 74 <自宅と在宅と施設>

両親の「自宅」か「施設か」の判断をしなければいけなかった数年前は、まだ「自宅」はあくまでもそれまで生活をしていた家のことであり、「施設」というのはそれ以外のグループホームや介護施設のことだと認識していました。 ここ2年ほどでしょうか。 なんと…

境界線のあれこれ 73 <両親の「自宅」と「施設」>

両親の生活の場が自宅から施設へ移ってから、数年が過ぎました。 「自宅から施設へ」といっても、老人ホームとイメージする施設にひとっ飛びに変化したわけではありませんでした。 父は、認知症の小規模グループホームで3年ほど過ごした後、脳梗塞で半身麻痺…

観察する 21 <胎盤の活用に思い至った観察>

10年ぐらい前から助産師の中に広がる不思議な世界にようやく気がついて、助産院や助産師個人のブログを定点観測し始めました。 周産期関係の本にも書かれておらず、また授業でも聞いたことがない「知識」がどこからどのように広がるのだろうと、不思議に感じ…

記憶についてのあれこれ 111 <天然と人工のもふもふ>

「もふもふ」という言葉を私が耳にするようになったのは、ここ数年のことでした。実生活で使う人は周囲にいなかったので、主にインターネット内でしたが。 「言い得て妙」だし、擬態語の多い日本語なのにどうしてこの表現が今までなかったのだろうと、この言…

10年ひとむかし 19 <石油から繊維>

身の回りに軽くて暖かい素材が増えたことの恩恵に、もうひとつ、「刺激が少ない」ことがあります。 保湿剤が必要になり始めた頃よりももう少し前、30代の頃から、ウール系の服を着ると肌がチクチクと痒くなり始めました。 それまでは、冬にはモコモコのウー…

10年ひとむかし 18 <軽くて暖かい>

あちこちで水仙が咲いて、明るい陽光に春が少しずつ近づいていることを感じますが、寒いですね。 昔はもっと寒かったし暖房器具も少なかったのに、どうやってこの寒さを乗り切って来たのだろうと思います。 1960年代の子どもの頃の記憶をたどると、冬の防寒…

行間を読む 61 <プラセンタエキスの歴史>

胎盤を食べようと思わなくても、「プラセンタエキス」なら何か良さそうと心が動いた女性は多いかもしれません。 最近、「生プラセンタ」という広告を電車内で見かけて、仕事外でも日常的に生の胎盤を思い浮かべる機会が多くなり、「あ〜シュールな世の中だな…

シュールな光景 4 <胎盤を食べる>

うさぎ林檎さんのTwitter経由で食品安全情報blogの「出産後胎盤を食べることー研究者が研究上の利益とリスクについての認識を探る」という記事を知りました。 過去十年、健康増進のために胎盤を食べることが増えて来た。しかし医師や患者はどのくらいその正…

シュールな光景 3 <現実感を感じない写真が増えたのは何故なのだろう>

先日、元夫に殺害された女性の事件は、元夫が2歳の子どもを会わせにきた元妻を刺殺したという続報を読んで、なんとも深淵に引きずり込まれていくような気持ちになっています。 日頃、出産前後のたくさんの御家族に接している中で、時に気になる関係性を感じ…

水のあれこれ 56 <水を分ける>

前回のオマーンの水利システムですが、「ファラジ」とうのは「分ける」という意味だそうです。 水を分ける。 平等に分ける。 当たり前のような訳語ですが、その「ファラジ」という言葉には日本語には訳しきれない意味があるのではないかと感じました。 それ…