2024-01-01から1年間の記事一覧

行間を読む 203 「写真で見る横浜市ごみ回収の歴史」

新幹線の車窓から見える森のすぐ向こうに神明台処分場があることを知らないまま通過していたことに、またやり残した宿題が溜まっていく気持ちです。 自分が生きてきた時代とは、あるいはその少し前の時代とはどんな時代だったのだろう、と。 広大な処分場跡…

散歩をする 498 泉が湧き、狭い川瀬の小谷がある地を歩く

食べきれなかった揚げ春巻きを持ち帰りにしてもらいいったい私は今どこにいるのだろうと混乱したまま店を出て歩き始めると、東へと坂道を登る途中にお寺があり我にかえった感じです。 そうそう、この散歩はここから新幹線の線路沿いに歩く散歩で、今私は現代…

食べるということ 96 大和の牛肉のフォーと揚げ春巻き

小田急線高座渋谷駅に12時58分につきました。 ここで「たかざ」だと思い込んでいたのですが、「こうざしぶや」と読むことに初めて気づきました。前回この駅を利用したときにはぼっとしていたのか気づきませんでした。 ちなみに古くは「たかくらぐん」とも読…

散歩をする 497 高座渋谷から40年ほどの記憶の空白を感じながら歩く

昨年10月下旬にJR相模原線倉見駅から新幹線の線路沿いに歩き始めた散歩ですが、年内に武蔵小杉から倉見までの区間を歩き切りたくなりました。 多摩川から相模川のあいだですね。無謀なようですが、何回かに分ければなんとか歩けそうです。 小さな川でつくら…

生活のあれこれ 40 言い得て妙「トナラー」

最近、なんだかグイグイと近づかれることが増えたと感じています。 スーパーでレジを待っている間にも背中のすぐそばまで気配があるほど列の間を狭められたり、二人で使うぐらいの幅の替え台でも他の人が終わるまで待てずに間にぐいっと入られることもしばし…

水のあれこれ 347 帷子川分水路

神奈川県内の川というと多摩川、鶴見川、境川、相模川、酒匂川そして早川と思い浮かぶ大きな川がある中で、帷子川はさてどこだろうと思われるかもしれませんね。 久しぶりにこの川の名前を見ると、まず読み方を忘れていました。「かたびらがわ」で、二級河川…

散歩をする 496 羽沢から分水嶺を越えて帷子川へ

新幹線の高架橋をくぐるといよいよ羽沢(はざわ)で、地図ではきれいな半円形の地域です。 車窓から見た記憶がある脳神経外科病院が見えました。その前に中華料理屋さんがあり、むしょうにお腹が空いてきてふらりと入ってしまいました。窓側の席に座ったとこ…

水のあれこれ 346 鳥山川沿いに水源の羽沢へ

川と関わり合いの深い「羽」の地名ですが、横浜市の羽沢(はざわ)のあたりは湾曲した地形の北側に細い水色の線が描かれています。たどると途中でいくつか川合があり、しだいに川幅が広がって最後は新横浜駅の北側を流れて鶴見川に合流しています。 ところが…

散歩をする 495 多摩丘陵のへりの羽とか谷とか峰を歩く

都内から神奈県の鶴見川まで、新幹線の車窓から見えた場所をだいぶ歩きました。 次はいつか神奈川県内の新幹線沿いを制覇しようと目論んでいるのですが、西部にはトンネルばかりの難所がありますからね。どうなることでしょう。 *羽沢はどんな場所なのだろ…

生活のあれこれ 39 見かけだけを取り繕ったものに生活が影響される

とある政治家が話題になったのはその態度についてだったのですが、最近は政治家に対する社会の目が厳しくなったことの一つぐらいで読み飛ばすところでした。 ここまで批判されるのはどんな人でどんな生き方をしてきたのだろうとそのWikipediaを読んで、あの…

横文字のあれこれ 5 「スタートアップ」と「起業家」

一時期、渋谷の駅をつなぐ通路に「スタートアップは渋谷から」だったと思うのですが、そんなポスターが貼ってありました。 「スタートアップ」って起業のことかなと想像したのですが、具体的にどんな仕事なのか思い浮かばない心もとなさを感じました。 坂道…

専門性とは 11 専門性を認めず労働価値を貶める

「なぜレジ打ちという仕事まで私がするのだろう」ともやもやしているうちに、セルフレジはすでに「社会的失敗」という見方があるらしいことがわかりさもありなんと思いました。 いろいろなコメントを読んでいると、「なぜレジを打つ労働を購入者にさせている…

水のあれこれ 345 下末吉台地の端を流れる矢上川

かつての二ヶ領用水が潤した田んぼだろうと思われる平地を、その水路ぞいに歩きました。 通常は下流に向かって水量が増えるのに、その先の矢上川に合流する手前のあたりで急に水量が減りました。 堰のような場所があったので、そこからどこかへと水が分けら…

散歩をする 494 S字カーブの先のかつての田んぼを歩く

散歩の出だしからまた歩きたい場所ができてしまったのですが、この日はJR武蔵小杉駅から東急新横浜線新綱吉駅まで歩く計画です。 県道2号線をまっすぐに歩くと4.9kmほどのようですが、東海道新幹線の東側を下末吉台地の端っこを蛇行しながら歩くので、だいぶ…

記録のあれこれ 171 武蔵小杉駅前の散策マップ

昨年11月中旬、お昼頃にJR武蔵小杉駅で下車しました。東海道新幹線が並走している場所だというのになんと一本も通過しません。 まあ、これから新幹線の高架橋沿いに見放題ですからね。気を取り直して改札を出ました。 散歩で立ち寄る駅前の地図は必ず写真を…

存在する 36 S字カーブの先の下末吉台地

大崎のあたりのS字カーブを歩いた2週間後、今度は武蔵小杉駅のSカーブの先を歩いてみたくなりました。 武蔵小杉駅を過ぎると、あっという間にまた工場の跡地のような広大な場所が現れます。それでも2019年ごろから少しずつ変化して何かができるようです。 あ…

 10年ひとむかし 93 武蔵小杉のS字カーブのあたりの変遷

地図で線路を眺めていると、新幹線は気持ちが良いくらいにまっすぐですね。 このまっすぐにするためには、江戸時代なら雨が降れば数日ぐらいは渡ることができなかった大井川などをものともせず渡る橋や高架橋の技術や、安全にトンネルを造る技術で山をあっと…

つじつまのあれこれ 47 「本人でもない印鑑」からカードに変わっただけ

このところ、日本の政治とはハリボテのような人たちによって牛耳られていたことが少しずつ見えてきました。 その混乱の中で鳴りをひそめているかのようなマイナンバーカードの行方ですが、あまりの杜撰なシステムに当然見直されることになるだろうと思ってい…

存在する 35 自分の存在の証明が主体的でなくなった

わけのわからないタイトルですね。 自分を証明するために四つの本人確認方法があることを以前知りました。 運転免許書はそのうちの「身元確認」で、信頼できる機関が発行しているので日常的な自分の証明はこれ一つで済みました。 そして無くすことや失効する…

散歩をする 493 立会川に侵食された台地を感じながら歩く

目黒川を越えると品川用水が潤していた田んぼがあったあたりから、新幹線の車窓の両側には尾根から谷地までぎっしりと家が建つ風景が何度か現れます。 あっという間に通過していくことと、A席とE席でも風景が違うので、舌状台地末端の複雑な地形のどのあたり…

米のあれこれ 80 品川用水が潤した田んぼ

大崎周辺の高層ビルのあたりからS字カーブを抜けてきた下りの東海道新幹線がヘリポートの盆踊りの人たちの向こうを静かに過ぎていく風景をみていたら、昭和から平成そして令和の今はいつだったかとちょっと混乱する感覚に陥りました。 すぐに東急大井町線の…

水のあれこれ 344 「谷が鹿の角のように入り組む」

大崎駅から歩き始めた時に、空を見上げたら11月初旬だというのに入道雲が見えました。暑くなりそうと思った通り、東海道新幹線沿いの起伏のある場所を歩いているうちに汗が出てきました。 ようやく少し平らな場所になり、湘南新宿ラインの踏切を渡ると今回の…

鵺(ぬえ)のような 26 正義の熱狂を車窓から思い出す

品川駅を出てすぐのS字カーブのあたりを歩きたいとずっと思っていたのは、新幹線の線路沿いの地形や地域の歴史を歩いてみたいと思う理由と、もう一つありました。 そのものずばり、第一三共研究開発センターのそばを歩いてみたいというものです。 夢は叶いま…

散歩をする 492 S字カーブを大崎から歩き始める

昨年11月は晩秋というのに熊の活動が各地で活発で近場の散歩になり、初旬に武蔵野台地の舌状台地を確認しながら新幹線を眺めようと出かけました。 大崎から西大井まで線路沿いの地域を歩き、西大井からは立会川の暗渠部分を歩こうという計画です。 *大崎駅…

存在する 34 大崎から多摩川までの舌状台地

「すでに東海道新幹線の東京駅から多摩川まではほとんど歩きました」と豪語したのですが、実はまだ片側だけだったり気になっていた場所は歩き尽くせていません。 遠出をする時には品川駅から乗車することが多いのですが、出発するとすぐに左手の切り通しの上…

ブロッコリー

深谷のねぎ畑は壮観で美しく、そして岡部駅へ向かう途中のブロッコリー畑もそして本庄市の備前渠用水のそばのブロッコリー畑も10月下旬の秋の日差しの中でそれはそれは美しいものでした。 あちこちを散歩をしていると、ほんとうにブロッコリー畑が増えたこと…

水のあれこれ 343 「漸く」

備前渠用水路の年表を読んでいた時に、Wikipediaに書かれている1828年(文政11)の用水路の復旧について「漸く取り入れ口の復旧が開始される」という一文でつまづきました。 「漸く」はなんと読むのでしょう。 難しい字でもなく「漸次」で日常的に目にしてい…

散歩をする 491 備前渠沿いに利根川によって袂を分かち合った地域へ

散歩をするようになって、水辺にはさまざまな案内板があることを知りました。 それを読むだけで、まるでそこが歴史資料館であるかのようにその地域の歴史や地理が浮かび上がるように見えてきます。 これもまた博物館制定法以降1950年代から60年代ごろの各地…

行間を読む 202 備前渠用水の石碑と年表

備前渠用水路のそばに立つ大きな石碑は一見新しく見えたので戦後のものかと思ったのですが、裏に回ると昭和7年(1932)のもののようです。 わずか90年ぐらい前の方々は、難しい漢字や言葉を使われますね。 碑文の一番上に禾黍油油のような4文字が彫られてい…

水のあれこれ 342 備前渠用水路

氾濫原だった集落を抜けて堤防の上に出ました。 青々とした川面が見えると思ったのですが河川敷は防水林で覆われていて、どこが利根川かそして並行して流れる御陣場川かもまったくわかりません。 林を見下ろすように堤防の上を歩いていると、少し先に水門ら…