2015-01-01から1年間の記事一覧
先日、電車内の広告でまたお墓の広告を見つけました。 葬式や墓に関心のない私でも、まあ、お墓の耐震性は防災の観点から現実問題にはありうるかもしれないのですが、今回の広告には「うーむ、これは」と思ってしまいました。 そこには、「女性限定の区画」…
先日、偶然つけたテレビで「世界が驚いたニッポン!スゴーイデスネ!!視察団『実はこんなにスゴかった 日本の看護師2時間SP』」を放送していたので、途中からその番組を見ました。 「小児科病棟」「入院病棟」「手術の現場」「夜勤業務」「緊急医療ヘリ」「診…
秋も終わりに近づいたのになんだか今年は皇帝ダリアを見かけないなあ、天候不順だったのかなあと思いつつ昨年書いた記事を読み返したら、なんと昨年と同じ勘違いをしていて自分の記憶力にがっかり。 皇帝ダリアはこれからでしたね。また車窓から見えるのを楽…
助産師に感じる違和感に書いたように、助産師を目指す人の多くが、家族に囲まれて喜びに満ちた明るい出産場面を思い描いているのではないかと感じています。 もちろん、その教育過程でうまくいくお産ばかりではないリアリティを学ぶのですが、助産師の教育自…
今回も「帝王切開のケアを考える」の続きなのですが、内容的には産後ケア全体に言える話なので久しぶりの「産後ケアとは何か」です。 こんさんが病院側との再発防止策の話し合いの中で、「双方で最も認識が違った点」を以下のように書かれています。 病院は…
半世紀前、私が幼稚園児だった頃の写真は、なぜかぷいっと横を向いた写真ばかりです。 カメラを向けられると恥ずかしさが先にたってこういうしぐさになっていたらしいのですが。 家庭にカメラが普及し、家族のアルバムが手軽につくれるようになった時代でし…
銀杏のことを考えると、連想されるのが鬼グルミです。 先日も父の面会の車窓から、少し色づき始めた鬼グルミの木を何本も見かけました。 小学生の頃は裏山を拠点にして遊び回ったことはこちらの記事に書きましたが、秋になるとこの鬼グルミがあちこちで実っ…
先日、m3という医療者向けのニュースサイトで見つけた小さな記事です。 母乳断念、避難で拍車か 福島医大・公開講座で研究者解説 2015年10月13日(火)配信 福島民友新聞 福島医大は10日、福島市で公開講座「福島周産期医療最前線」を開いた。震災、原発…
先日、パンダを見に上野動物園に行ったことを書きましたが、上野公園に入った途端、強烈な臭いが感じられました。 そう、銀杏の季節ですものね。 銀杏は好きなので、あの臭いも仕方がないかと我慢できるのも「気持ちの問題」かもしれませんね。 でもイチョウ…
産後の過ごし方が大きく変化したのは、「出産の医療化」に伴って病院で休養をとれるように鳴った頃ではないかということを「日本のこの一世紀の産後の過ごし方の変化」あたりから書きました。 1960年代から70年代頃でしょうか。 そして「昭和40年ごろの母子…
私自身が「ケア」とは何を指す言葉なのか、長いことそれを仕事としてきたのに表現できないでいます。 そのため「ケアとは何か」や「産後ケアとは何か」のテーマで書きながら整理している途上です。 ですからこの「帝王切開のケアを考える」も、「これがよい…
はじめてこんさんからコメントをいただいたのは2015年5月9日でした。 「早期母子接触」を実施している最中に新生児に異常が起きたという方と、私自身は初めてお話する機会でした。 「早期母子接触」に限らず、もちろん分娩施設内で赤ちゃんが突然亡くなるこ…
私の日常の生活というのは、けっこう規則性があるといつも感じています。 通勤にしても休日の過ごし方にしても、同じように行動し、同じような場所を同じように通過してパターン化されていることを感じます。 先日、通勤などで毎日利用している駅からいつも…
前回の記事で紹介した新約聖書の部分は、食物に対する気持ちが強い忌避感をもたらしたり、その食物を食べる人への侮蔑感をもたらすことの戒めとも読めるかもしれません。 宗教や文化的な背景を持つ食のタブーに対しては相手の状況を尊重する必要があると思い…
「気持ちの問題」という言葉を聞いたのは、ニセ科学の議論の中でした。 半世紀ぐらい生きていて、こういう表現が私自身のアンテナにひっかからなかったのは何故だろうと、なんだかハッとさせられたのでした。 以来、「気持ちの問題」ってどういうことだろう…
だいぶ間が空きましたが、「帝王切開で生まれる」では帝王切開で生まれた新生児の特殊性について主に腸内細菌叢の変化から考えてみました。 ブログを始めてから3年半ほどが過ぎましたが、「母乳とミルク」で悩むお母さんからのコメントを多くいただきました…
先日、ぽっと時間が空いた休日ができたので、何をしようかと前日からわくわくしていました。 秋晴れが続くと思っていたのですが、あいにくの曇り空。 晴れていたら葛西水族園に行ってマグロを見て、海辺でビールを飲んで帰ってこよう思ったのですが、やはり…
少し間があきましたが、「母乳が足りなくても安心」(二木武・土屋文安・山本良郎氏、ハート出版、平成9年)という本は調整乳反対キャンペーンと対になった母乳推進運動の行き過ぎに警鐘を鳴らすための本であったのではないかということを書きました。 とい…
先日の父の面会の日は、雲ひとつない秋晴れでした。 ローカル線は平日ということもあってガラガラで、先頭車両の一番前に座りました。 ススキの穂に囲まれた線路が山の中へと入って行き、鉄橋やトンネルを抜けながら、山里の秋の風景が次々と現れてくるのを…
勤務先は小規模の分娩施設なので、様々な経験を持った助産師がアルバイトなどで入ってきます。 「ふーん、なるほどそういうやり方や考え方もあるのか」と物の見方が広がることもありますし、「結局はあまりこだわりを持つ必要もないのでは」と平均的な考え方…
今日のタイトルのことわざですが、最初に知ったのはいつ頃だったかは全く記憶にないのですが、大人になってからこのことわざを印象深く思い出す場面が記憶に残っています。 20代だったか30代のだいぶ前のことです。 たしか、病院スタッフに対していろいろと…
食べることについて自分の中の変なこだわりのもう一つが、結構、同じ物を食べ続けて平気というところがあります。 たとえば野菜ですが、お店にはいろいろな野菜がたくさんあって、いつも買う前には「今日はちょっと変わった野菜に挑戦してみよう」「昨日とは…
先日、夜勤明けでテレビをつけたらミュージックステーションの10時間番組を放送していました。 最近は歌番組を観ることもないのですが、なんとなくつけっぱなしで聴いていました。 「最近は」と言っても、歌番組を観たのは高校生の頃が最後ぐらいではない…
この記事から、「母乳が足りなくても安心」(二木武・土屋文安・山本良郎氏、ハート出版、平成9年)を引用しながら「乳児用ミルクのあれこれ」をしばらく書いてきました。 この本が出版された1997年ごろは、まだ新聞を隅から隅まで読んでいた時期ですし、本…
今回も「母乳が足りなくても大丈夫」(二木武・土屋文安・山本良郎氏、ハート出版、平成9年)の内容を紹介しましす。 前回の記事で、フードファデイズムに陥らないためにも乳児用ミルクの歴史や改良の変遷を知った方がよいのではないかと書きました。 もうひ…
前回の「母乳並みのミルクの誕生」の冒頭では、昨日紹介した時代よりもう少しあとの時代のエピソードも書かれています。 「明治さん、よくぞ先生方の夢を叶えてくれましたねえ」 とため息まじりに話しかけてこられた、かなり年配のお客様の笑顔が、今でも忘…
今回も「母乳が足りなくても大丈夫」(二木武・土屋文安・山本良郎氏、ハート出版、平成9年)を参考に、戦後、乳児用ミルクについての研究によって乳児にとってどのようなベネフィットがあったのか紹介したいと思います。 「母乳並みのミルクの誕生」(p.113…
今回も「母乳が足りなくても安心」(二木武・土屋文安・山本良郎氏、ハート出版、平成9年)から、乳児用ミルクの変遷を紹介しようと思います。 「第二次大戦後の進歩」の中で、乳児用ミルクが大きく3段階に分けて改良されたことが書かれています。 長いので…
こうして乳児用ミルクのここ一世紀の変遷をみるだけでも、今、ミルク缶をパカッと開けてすぐに新生児に安全に飲ませるミルクを作れることはなんとすごいことだろうと思います。 「母乳栄養に失敗」「人工栄養に失敗」、そのどちらも乳児の生命に直結すること…
私が看護学生だった1970年代終わりの頃の産科病棟は、新生児室に赤ちゃんを預かり3時間ごとに授乳をする母児別室、規則授乳でした。 なぜそういう方法なのかあまり深く考えることなく、教科書にも「ミルクの消化時間が3時間」ぐらいしか書かれていなかったの…