今日はちょっと黒
いつものようにうさぎ林檎さんの妖怪アンテナが、日本胎内記憶教育協会という団体の存在をキャッチ。 「胎内記憶」についてはお腹いっぱいなのですが、「教育」がついたので何を言っているのか覗いてみました。 「胎内の状況は子どもの将来を左右する」とか…
うさぎ林檎さんのアンテナに引っかかった自主映画のサイトを見てみました。 ホント、こういうのは気が進まないのですが、案の定最初のナレーションの部分から泣きそうでした。 伝統的な和食で育った子どもたちが、キラキラ輝いて見えました。 優しい声の石田…
都議選は蓋を開けてびっくり。 私には「大山鳴動して鼠一匹」にしか見えないことを延々と主張してきた人たちが議席を伸ばしたのですから、本当に世の中は鵺のようですね。 まあ、毎日毎日、どのチャンネルに変えてもニュースの時間には必ず顔と発言が映し出…
前回に引き続き、「もっと知りたい母乳育児ーその原点と最新のトピック」(橋本武夫氏監修、2000年、メデイカ出版)から、「母乳権」の背景にある考え方を見てみようと思います。 本のタイトルや内容からは日本母乳の会が関係していることは見えにくいのです…
医学書院の「週刊医学界新聞 第3118号」(2015年3月23日)に、「今こそ、助産師像を描く必要がある」というインタビュー記事があります。 「『助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)』レベル3認証制度の開始迫る」というサブタイトルで日本看護協会常任…
「アドバンス助産師」について、昨日紹介した日本経済新聞6月7日の記事では以下のように書かれていました。 分娩介助100例以上、妊婦健診200例以上などの経験に加え、新生児蘇生法や分娩監視装置に関する研修の受講が条件。 認証された助産師は「アドバンス…
昨日の記事のような「自然や季節に感動する」話というのは、自分で書いていても少し危ないなと感じる話題です。 私は本当に自然の前に自分なんてちっぽな存在だなと感じてしんみりと感動するのですが、反対に「自然と偉大な自分」の万能感に向く可能性もあり…
NHKのこのニュースへの違和感から連続して書いて来た記事ですが、もうひとつ腑に落ちなかったのが最後のこの部分でした。 このほか、げっぷが出にくい子に対して、東京助産師会は、寝かせるときに顔を横にしてしばらく様子をみることも事故防止につながると…
先日、NHKの11時台に放送している「ひるまえほっと」という番組を観ていたら、「ベジブロス」という野菜でとったダシを使った料理を紹介していました。 ふだんは捨ててしまう野菜のくずなどを煮込んでだしをとるというものです。 玉ねぎの皮とかしいたけのヘ…
「母乳のあれこれ」はまだ続くのですが、母乳について書いていると力がはいっちゃうので一休み。 といっても、やはり力が入った記事ですみません。 今日は思いっきりジェンダーっぽいタイトルですが、先日、テレビ東京の「所でナンじゃこりゃ!?」という番組…
今朝も朝早くから目が覚めたので昨日のうさぎ林檎さんのtwitterを読んでいたら、「書け」と指令が来たような気がしました。 「大学ジャーナル」というサイトの「自分を太くしよう!しんどい場面から逃げない、自立した看護師を育てたい」という記事です。 医…
1980年代半ばに東南アジアの難民キャンプで働いていた時に、カナダとオーストラリアから派遣されていたシスターの助産師と一緒に働く機会がありました。 私の業務とは無関係でしたが、自分自身の関心から分娩の外回りの介助を経験させてもらいました。 難民…
「裸の王様に服を着せるのは誰か」で、「ところが搬送の機会になるほどの異常も起こらず、自宅での出産は無事に終わりました」と書きました。 これを読んで、「ほら、やっぱり自宅分娩だって大丈夫じゃない」と思った方、特に助産師がいたら、裸の王様の予備…
また昨日の続きです。 裸の王様シリーズは、裸の王様に服を着せるのは誰かから始っています。 今回は集団思考に陥りやすい「先行する条件」の最後の部分、「刺激の多い状況に置かれると集団思考に陥りやすい」について考えてみようと思います。 wikipediaの…
昨日のつづきです。 「集団思考」の中に書かれている「先行する条件」と「集団思考の兆候」も、助産師の中に裸の王様とその予備軍を生み出している状況そのものだと思いました。 先行する条件 (1)団結力のある集団が、(2)構造的な組織上の欠陥を抱え、(3)刺…
昨日の記事で引用したwikipediaの「裸の王様」で、最後の方に「関連項目」の中に「集団思考」がリンクされています。 集団思考 集団で合議を行う場合に不合理あるいは危険な意思決定が容認されること、あるいはそれにつながる意思決定パターン あ、やっぱり…
久しぶりの「助産師の世界」と「今日はちょっと黒」のタグです。 「今日はちょっと黒」のタグを初めて使ったのは、「記録に残しておきます」の記事でした。そちらを読んでいただければ、このタグはどのような時に使うのか、何となく伝わるかもしれません。 …
今年(2013年、平成25年)1月31日付けで、日本看護協会から「分娩施設における災害発生時の対応マニュアル作成ガイド」が発行されました。 あくまでも対応マニュアルの作成ガイドですから、詳細な部分は少なく、マニュアルをつくるための頭の整理的な内容に…
残された産科施設で分娩を受け入れるためには早期に退院をしてもらう方法を取り入れるところが増え、それにともなって「産褥入院」という言葉が聞かれ始めたのは2000年代終わりの頃だったと記憶しています。 「助産雑誌」2010年4月号(医学書院)でも、「特…
さて例の怖いことが書いてあるパンフレットを少しずつ見ていこうと思います。 「なぜ赤ちゃんの頭がゆがんでいたらダメなの?」という漫画があって、次のようなことが書かれています。 最近の子供たちの中にはまっすぐに走れない子や・・・でんぐりがえりが…
年末になって「今日はちょっと黒」のタグを使うことになるなんてトホホな気分ですが、こんな内容を載せる雑誌は一旦出版を停止して編集方針を見直したほうがよいのではないかと思うくらい、「助産雑誌 11月号」は驚きでした。 「『冷え』を科学する?助産雑…
今日から「医療介入シリーズ」に戻る予定でしたが、うさぎ林檎さんからの指令に応えて、10月17日に出された「『早期母子接触』実施の留意点」について書こうと思います。 えぇ、「黒い内容で行け」という指令だと認識しました。 <カンガルーケアと早期母子…
「助産雑誌 9月号」の巻頭インタビュー「いのちをつなぐひとたち」は、河合蘭氏(出産医療ジャーナリスト)でした。 最初のページには、次のようなキャプチャーがあります。 これからは、ハイリスク出産にも助産師のケアが必要な時代 そしてインタビューは以…
私が助産師になってからの二十数年は、ちょうど「自然なお産」や「いいお産」の呼び声が高まっていく時期に重なっていました。 その動きは、病院の安全性に加えて快適性をという方向ではなく、医療介入をしないことが良いかのようなイメージの方向にむかって…
「助産雑誌 9月号」は、「事例検討から学び、活かす」という特集でした。 「助産雑誌」医学書院 http://www.igaku-shoin.co.jp/jurnalPortal.do?jpurnalPortalId=665 お産の経過はどれひとつとして同じものはないことは当然です。 「こんな進みかたがあるの…
2012年5月10日の「助産師の世界1 <助産師に感じる違和感>」http://d.hatena.ne.jp/fish-b/20120510からだいぶ間が空きました。 タイトルではなく、「助産師の世界」をカテゴリーにして続編にすることにしました。 助産師向けの雑誌には、医学書院から出…
前回の記事で、病院で生まれた赤ちゃんの写真が皆顔をゆがめて泣き叫ぶ表情が写し出されていたと書かれていたことを紹介しました。 写真。「真を写す」と書きますが、写真って何なのでしょうか。 <写真は何を写しているのか> お手軽にウィキペディアからの…
1990年代に「自然なお産」「いいお産」などの言葉とともに出産の環境が問い直されていました。 私自身もそういう流れに一部は共感を持って自分なりの分娩介助のスタイルを模索していました。 でも病院での出産を鼻から不満足なものとして表現されてしまう数…
きょうもちょっと黒く行きます。 「記録に残しておきます」第2弾です。 平成23年7月1日付けで日本助産師会から厚労省医政局長あてに要望書が出されているようで、ネット上に公開されています。 http://www.midwife.or.jp/pdf/h23yobo/h23yobo230701_1.pdf …
幻の「助産師法案」、現在の助産師に関する何か法案があったのでしょうか? いえいえ、昭和12年(1937年)に出された法案のようです。 まずはその「助産師法」第十一条を引用します。 <助産師法> 第十一条 助産師ハ妊婦、産婦、褥婦又ハ胎児、初生児ニ対…