泳ぐ

水のあれこれ 106 吸水性

90年代ごろだったか、キッチンの水回りを拭くのに吸水性の良い薄いスポンジのようなものが日本に紹介され始めた記憶があります。たしかドイツ製でした。 早速購入してみたるとたしかに吸水性は良いのですが、キッチンというのは調味料やら食品やらいろいろな…

数字のあれこれ 50 水深3m

私が利用している3ヶ所の区民プールは、だいたい水深が1.1m〜1.3mほどです。 背泳ぎでスタートする時に、少し角度を間違えるとプールの底で背中をこすってしまいそうになるのでもう少し深い方が泳ぎやすく感じます。 90年代に自転車で通っていた、都内でも…

事実とは何か  59 「 悪魔の証明」

「正しさ」との闘いに距離を置くで引用した2018年の新聞記事を読み返していて、こういうことを「悪魔の証明」というのかなと思いました。 古賀の代理弁護士によると、古賀は3月に世界反ドーピング機関( WADA)に夜抜き打ちの尿検査を受け、筋肉増強作用のある…

数字のあれこれ 49 泳ぐ速度を予測する

NHKやテレビ朝日の競泳の放送では「前半に○秒××で入ったので、後半は△秒◎で戻ってこれれば、日本記録更新が可能ですね」という解説者の説明を聞きながら観ることができます。 これが直接会場で見る醍醐味とは違った面白さです。 私には「今日は泳ぎがとても…

事実とは何か 58 抵抗のない泳ぎの技術に効果のある薬

競泳日本選手権が4月2日から開かれています。 年々、開催期間が長期化する中で、今年は8日までの7日間と記憶する中では最長です。しかも開催時間が16時からと早いので、休みか夜勤明けの日にしか観に行けなくてちょっと残念です。 競泳の場合、NHKが全日程を…

競泳ワールドカップ2018

テレビ朝日が、昨年末に中国で開催された競泳ワールドカップ2018年のまとめを「GEt SPORTS」で放送してくれました。 25mの短水路での試合が各地で開催され、最後にこの世界大会になるのですが、こちらの記事に書いたように2011年から東京大会も開かれていて…

水のあれこれ 92 <浮上する>

最近、散歩や小旅行に比重が移ってしまい、水族園や動物園あるいは植物園で定点観察する時間が減っていました。 そうだ久しぶりに、といっても2ヶ月ぶりくらいでしょうか、葛西臨海水族園へ行こうと思い立ったのが年末最後の開園日でした。 案外、ふだんの…

気持ちの問題  53 <マウント>

マウントという言葉をよく耳にするようになったのは、いつ頃からでしょうか。 もちろん「Mount. Fuji」のように「山」という意味では子どもの頃から知っていましたし、動物の行動に使う言葉であることも知っていました。 それが人間に使われるようになり始め…

イメージのあれこれ  20 <水しぶきをあげると速く見える>

プールに行くと、泳ぐ前に念入りに準備体操をするようになったことは、以前書きました。 この時に、もうひとつしていることがあります。 それは、その時のプール内にいる人の状況を把握して、どのコースでどのように泳ごうか計画を立てることです。 だいたい…

運動のあれこれ  23  <「『自己の超越』というブルジョワ的な価値の追求」>

京葉線に乗って猫の街へ行った時に、アクアテイックセンターがどれくらいできたか定点観測も楽しみにしていました。大きな屋根ができたあとは、工事が進んでいる感じは外見からはわかりませんでした。 私が一番最初にあの観客席に座れるのはいつなのかなとあ…

水のあれこれ 85 <上げるより下げる方が大変>

災害レベルの暑さが続く今年の夏ですが、32〜33度ぐらいでは驚かなくなったので、慣れたのかそれとも感覚が麻痺したのでしょうか。 自宅ではほぼ冷房を切らすことなく使っているので、7月分の使用料がどうなっているのかとても不安でしたが、何と、昨年とほ…

運動のあれこれ 21 <競泳に必要なものは何だろう>

いろいろな意味で層が厚くなったと感じたパンパシ水泳でしたが、もうひとつ印象に残ったのがフィリピン選手の参加でした。 今までも、ジャパンオープンやワールドカップ東京大会でフィリピンの選手が時々参加していましたが、個人種目に出場している2〜3人ぐ…

10年ひとむかし 36 <層が厚くなる>

今朝起きたら、奥歯の痛みを感じました。 連日、パンパシ会場での応援に力が入っていたからだと思います。 国境を超えて、国に関係なくトップスイマーの泳ぎを目の前で見ることができて、本当に充実した4日間でした。 縁の下の力持ちで、こうした大会を滞り…

水のあれこれ 84 <「水の申し子」と隅の親石>

パンパシ会場でレースを観戦し、翌朝、テレビの録画を観るという忙しい毎日です。 その中でスーパー女子高生が「水の申し子」になっていて、ちょっと回想の世界に浸ったのでした。 「申し子」とは「神仏への祈祷や夢のお告げによってもうけた子、歴史上の英…

水のあれこれ 83 <泳ぎを再現し、越えていく>

競泳大会の開催中は、私も泳いでから会場に向かいます。 トップスイマーの泳ぎを間近に見たあとは、ふだんの何倍も体が軽くなって今までにない会心の泳ぎができることがあります。 気の持ちようって、人の行動にかなり影響するものですね。 ただ、その会心の…

気持ちの問題  52 <作られていく興奮>

昨日の夕方、辰巳に向かう有楽町線はとても混んでいました。豊洲の街ができてからはその区間も混雑するようになったのですが、昨日は多くの人が辰巳で下車し、私と同じ方向へと歩いています。 トップスイマーのアップの様子を見るために、試合開始1時間前に…

食べるということ 26 <食事とサプリメント>

50代に入った頃からか、ちょっと記憶は曖昧なのですが、泳いだ翌日には口内炎ができやすくなったような気がしています。 3000m前後を泳いだあとは、もともと、お腹がすくよりはあまりたくさん食べられなくなる傾向がありました。 水泳というのは結構な全身…

行間を読む 73 <「ドーピングの哲学  タブー視からの脱却」>

ドーピング陽性って何だろう、ドーピングの歴史はどうなのだろうと何か参考になる本がないかと思い、こんな時には書店へGO!の私ですが、すぐに本との偶然の出会いがありました。 「ドーピングの哲学 タブー視からの脱却」 ジャン=ノエル・ミサ氏、パスカル…

シュールな光景 9 <量の概念>

キスした相手が服用した風邪薬でドーピング陽性になったという話を読んで、一番先に頭に浮かんだのがこちらの記事の「おまけ」に書いた「50mプールを見るとこのプールに何かを1滴垂らした濃度がホメオパシーの希釈と同じという話」でした。 そのコメント欄の…

正しさより正確性を 10 <正しさを書くのは簡単だけれど>

私とニセ科学的なものについてのあれこれの「理想と現実」でも書きましたが、1990年代半ば頃から医療に関しての批判が多くなったと感じました。 当時、医療安全対策とか接遇とか医療現場も大きな変化がありましたから、参考になる批判ももちろんありましたが…

運動のあれこれ 16 <「正義の闘い」は誰のため?>

ドーピングあるいはドーピング問題って何だろうと検索していたら、「リオ五輪でドーピングに目を光らせるスポーツドクターたちの熱い闘い!」(HEALTH PRESS、2016年8月12日)という記事がありました。 その2ページ目にはこんなことが書かれています。 ドー…

運動のあれこれ 15 <「ドーピング陽性」の意味>

なにかと気持ちが沈むこの頃。 こんな時にはとにかく水の中で黙々と魚になるのが一番の気分転換だったのに、かえって「今ごろ、古賀選手はプールに入ることもできないような気持ちなのだろうな」と考えてしまいます。 最近、あの背泳ぎの浮き上がり方の感覚…

境界線のあれこれ 82 <ドーピングと世の中の興奮>

ドーピング検査の大変さは、時々、競泳選手の方々の話から耳にしていました。 いつ検査員が来るかわからないとか、検体の採取方法も選手の人権への配慮が足りないのではないかと驚くようなものでした。 検索すると、デイリーニュースに「柔道金・松本薫が明…

災い転じて福となす

昨日から、競泳Japan Open 2018が始まりました。 初日の決勝競技のリストを見て、「!」となりました。 50mバタフライ決勝に、河本耕平選手のお名前がありました。 「水を打つ」でも書いた、「大きい息の長い選手」のお一人です。 改めてWikipediaを読むと、…

世界はひろいな 44 <トップスイマーと一緒に泳ぐ>

よく行くプールで、私が十数年前に競泳に関心を持ち始めた頃に活躍されていた方を偶然お見かけしました。 当時、国際大会にも出場されて、メダリストにはなれなかったけれども、ある種目の今の勢いを作り出された選手のお一人だった印象を持っていた方です。…

記録のあれこれ 15 <スタート反応速度>

日常で「秒」を意識するのは出勤の時で、1秒とか5秒で運命の分かれ道になるし、20秒の違いがその日を大きく左右するぐらいの感覚があります。 それでも、さすがに100分の1秒までを感じ取る機会はあまりありませんね。 競泳会場に足を運び始めた頃、競泳のこ…

イメージのあれこれ 15 <過度に一般化された興奮>

4月5日の記事から競泳会場で感じた話がもう少し続きます。 大会の最終日、いつもの通り選手の皆さんのアップの様子を観るために、競技開始1時間前の開場に合わせて辰巳に向かいました。 平日は並ぶことはないのですが、土日、特に日曜日は観客が増えるので少…

存在する 13 <ノブレス・オブリージュ>

競泳日本選手権の開会式では、協賛企業へ感謝状を渡す場面があります。 十数年前に初めて競泳会場へ足を運んだ時には、この形式的なように見えるプログラムがちょっと退屈でした。 最近は、これがノブレス・オブリージュなのだとつながってきました。 この言…

数字のあれこれ 34 <1タラントン>

競泳日本選手権も残すところあと2日。会場にいけないだけでなく、録画でさえまだ全てを観ることができていないのですが、水泳連盟のHPで結果だけは確認するようにしています。 その中でも古賀淳也選手が50m背泳ぎで日本選手権9連覇というニュースは、10年分…

10年ひとむかし 31 <動画>

今年も競泳日本選手権が4月3日から始まりました。 6日間の日程なので長い休みはとれないし、しかもNHKの放送に合わせてやや遅い時間なので仕事の後に駆けつけても翌日の出勤が辛そうなので、泣く泣く3日分のチケットだけ購入しました。 開会式のあった初日に…