植物

端境期のオクラを生産する人、出荷をする人

日本向けのオクラがどのように生産され輸出されるのか、「日本向け、オクラ」で検索するだけであっという間に会社の情報などがわかりこちらの記事が書けました。 1990年代までは、こうした情報を得るまでに何ヶ月も何年もかかりました。 それはインターネッ…

端境期のオクラを日本へ輸出する人たち

前回の記事で紹介した「先達の遺産ー『オクラ』もフィリピン産」というナビ・マニラの記事に、オクラを輸出し始めた方の苦労が書かれていました。 開発スタート時には今だから話せる悲しい笑い話があった。許容差に入らない大きいものはナイフで切って袋詰め…

端境期をうめる野菜はどこからくるのか

オクラだけでなく、大好きなインゲンやゴーヤも今年はまだまだ高値でなかなか買えません。 それでも野菜売り場には、いつも安定してたくさんの野菜がありますね。 一時期高かったキャベツやレタスが今は安いし、小松菜やほうれん草は安定した価格で本当に助…

オクラ

夏になるとよく食べる野菜です。 薄い小口切りにして鰹節と醤油を混ぜる、シンプルな食べ方が一番気に入っています。 暑くなると火を使う料理は少しでも減らしたいので、切るだけでよいところが重宝しています。 ところが、今年はオクラが高いですね。 平均…

ゼニアオイ

銭葵(ゼニアオイ)の花を初めて見たのは3〜4年ほど前、父がまだグループホームで生活していた頃でした。 面会に行く途中の道ばたで見つけました。 子どもの頃にはその地域では見たことがないので、とても珍しい花なのではないかと写真をとりました。 そし…

びわ

この季節、存在感があるのがびわの実です。 あちこちの庭にびわの美がたわわに実っていて、淡い橙色が鮮やかできれいですね。 でも本当は果実の美しさよりも、「あーーーもったいない。あの家の人は誰も取って食べないのかな」という無念の思いのほうが強い…

米のあれこれ 5 <米粉とさまざまな調理法>

子どもの頃、1960年代から70年代初頭は、まだ今のように市販のお菓子を手軽に買える時代ではありませんでした。 家での手作りのお菓子が多かったと記憶しています。 冬には祖父がついたお餅が送られてきました。現在のような宅急便はなく、郵便の荷物として…

米のあれこれ 4 <1993年米騒動>

1993年、日本で米騒動があった。 この記憶が残っている人はどれくらいいらっしゃることでしょう。 私は東南アジアのエスニック料理の写真を見るたびに、タイ米が緊急輸入された記憶が蘇ってくるのですが、あれは1993年でした。 ただ「1993年米騒動」とか「平…

米のあれこれ 3 <もち米や黒米>

最近は日本でも、一昨日の記事の東南アジアの市場のようにさまざまな銘柄のお米を自由に選べるようになりました。 それは主食として食べるいわゆる「うるち米」の種類の多さですが、東南アジアで暮らしてみるとそれ以外の米の種類の多さや用途の多さに、同じ…

米のあれこれ 2 <こんなに米の種類があるのか>

1980年代半ばに、東南アジアで暮らし始めた頃、当時の日本ではまだ自主流通米は限られた人が買う高級なお米という記憶があります。 ご飯を美味しく料理するためには米の銘柄という選択肢はなくて、「米の研ぎ方」「炊くための火加減」といったコツぐらいでし…

米のあれこれ 1  <お米の記憶>

祖父が水田を持っていたおかげで、私は子どもの頃から美味しいお米に恵まれていました。 といっても今でもそれほど味覚が鋭いわけでもグルメでもなく、「おじいちゃんが作ったお米」「おじいちゃんから送られた新米」というだけで世界一おいしいお米だと感じ…

稲の香り

花が少し少なくなってきた季節ですが、父の面会への道すがら、最近では夏の匂いを楽しんでいます。 なんといっても稲の香りです。 4月の終わりごろに田植えをしていたので、まだ十数センチぐらいなのですが、田んぼのそばを通るとなんともよい香りがします。…

タチアオイ

ノビルやツクシは、その成長過程を見てみたいとおもいつつ、いつの間にか伸びていて「また今年もやられた」と無念さを繰り返しています。 もっとダイナミックな成長をする植物のひとつにタチアオイがあります。 5月から6月にかけて紫陽花などに気を取られて…

さつまいもの葉

先日の釈迦頭を紹介していた番組で、もうひとつ懐かしいものがありました。 それがさつまいもの葉です。 台湾の市場に売られていたさつまいもの葉を見て、「え!?さつまいもの葉は食べられるのですか?」と驚いている様子に、世代の違いを感じたのでした。 と…

野茨

10年ぐらい前に初めて競泳大会を観戦し始めた頃は、2月の日本選手権短水路(25m)と4月の長水路での日本選手権が主な大会でした。 何年か前から、この5月にJapan Openが開催されるようになりました。 冬の凍てつく道、そして次は満開の桜並木の中を観戦に…

釈迦頭

今日のタイトルの読み方がわかって、それを思い起こせる人はなかなかの東南アジア通かもしれません。 先日、「世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?」(フジテレビ)の録画をみていたらこの果物を紹介していました。 そこで初めて、私もあの果物の名…

雑草ー人間と共存する植物

そういえば雑草とは何か、ノビルやイネ科の雑草の記事を書いていて気になり始めました。 Wikipediaの雑草を読んで、この年までそういう本質的なことにも気づかずに当たり前のようにこの言葉を使っていたことに、なんだかヒヤリとしたのでした。 そうか。人間…

イネ科の雑草

もし土手や道ばたを描くとしたら、緑色の草をシュシュっと書くだけだったと思います、以前であれば。 わずか20mほどの土手なのですが、その表面の変化を10年ほど見続けていくうちに、とてもそんなに簡単には描けないほど多種多様な植物があることに気づきま…

ノビル

春爛漫の風景から新緑へ1週間の変化は大きいものでしたが、先日10日ぶりに父の面会に行ったら、すっかり初夏を思わせる風景に変わっていました。 「初旬中旬」の10日ほどの期間を表現する「旬」という単位も、もしかしたら昔の人の観察の積み重ねで、10日間…

記憶についてのあれこれ 72 <ジャスミン>

ここ数日、私の服装は一気に夏物になりました。 今年の4月は真冬のような寒さから一転、夏日になるなどかなり気温の変化が激しい一ヶ月でした。 季節の変化を感じるのに、この気温だけでなく光の変化とか雲の変化もありますね。先週は入道雲が出ていました。…

下を向いて歩こう

先日父に会いに行ったら、やはりあれははかない春の幻想の世界だったかのように、もう新緑の季節になっていました。 1週間というのは、これだけ植物にとっては変化がある時間なのですね。 先週は、まだわずかに新緑が出始めたばかりの山々に、ポツリポツリと…

ムスカリ

2月から4月頃までの春の草花が一気に咲いた幻想的な風景ですが、子どもの頃に見ていた風景には絶対になかった花があります。 それがムスカリです。 似た雰囲気の花にヒヤシンスがありますが、これは子どものころからありました。 先日の面会に行く途中のあち…

タチツボスミレ

父が入院している病院は、標高がやや高いところにあります。 そのためか春の訪れは今頃一斉に、いろいろな花が咲くことが特徴のようです。 高校生まで住んだ地域ですが、「特徴のようです」と書くぐらい、離れてみて初めてここの春はこんな感じだったのかと…

世界はひろいな 28 <きゅうりはどのように食べられて来たのだろうか>

昨日の記事で、少し気温が上がり始める3月になると急に生野菜を食べたくなることを書きましたが、記憶を辿ってみると、これもそんなに以前からのことでもないように思います。 20年ぐらい前でもキュウリはまだ季節感があって、1年中食べていたわけでもないし…

目から鱗 7 <キュウリの切り方>

水温む季節になると、気温はそれほど上がっていないのに突然、生野菜を食べたくなります。 それまでの白菜や小松菜の季節に、贅沢ながら少し飽きてしまったかのように。 その中でも特に、柔らかい春キャベツとキュウリを食べたくなります。 キュウリは一年を…

ヒメオドリコソウ

ここ10年ぐらいで、初めてその存在に気づいて名前を知った植物にヒメオドリコソウがあります。 その辺の空き地にはどこでも生えていそうなのに、なぜこんなにきれいな色のグラデーションに気づかなかったのだろうと、なんだか人生の時間を無駄にしたような…

記憶についてのあれこれ 63 <フキ>

水温む季節になると、急にたくさんの草花が咲き始めて「ここにこんな植物があったのか」と驚かされます。 また、その成長の早さもつくしのように一晩でまるで「びよーん」という音がしそうなくらいで、「今年こそは土からで始めるところをみようと思ったのに…

記憶についてのあれこれ 54 <ハヤトウリ>

先日の「妄想ニホン料理」のテーマは福神漬けで、中国のコックさんがハヤトウリを使おうとして店になかった場面がありました。 「あ、なつかしい!ハヤトウリだ」と、また回想の世界へ。 東南アジアで1年ほどホームステイさせてもらった時に、一緒に市場へ行…

水仙

水仙の花というと1月から2月頃の寒さが最も厳しい時期に咲いて、寒い中にも春が近づいて来た希望を感じさせます。 水仙も昔ながらの清楚なニホンズイセンだけでなく、すこし華やかな西洋スイセンなど種類も増えて楽しませてくれます。 フワッと漂う香りもま…

皇帝ダリアは木か草か

最近、小田急線を使うことが多いのですが、多摩川を超えて神奈川県に入ると皇帝ダリアがあちこちで咲いている風景に出会います。 数年前に初めてこの花を知った頃に「寒さに弱い」と聞いていたことと、ダリアという名前から、なんとなく夏から秋ぐらいに咲い…