3月に入ると百花繚乱の草花の名前を記録するとともに、スミレを探す季節です。
子どもの頃から身近にあって大好きだったのですが、その存在が大きくなったのはここ十数年ほどです。思い返すと両親の老いや自分の仕事や将来のことなど葛藤の中で、逃げるような気持ちを植物に慰められていたのかもしれません。
そのうちにスミレはどうやって広がるのだろうということが気になり始めました。
群生しているものもあれば、歩道の隅にポツンと一株だけ咲いていることもあります。どうやらパチンと種が弾け飛んだり、地下茎で広がるらしいことはわかりました。
それにしても「なんでここにと思う場所に一株だけあるのか」がずっと気になっていたのですが、「ヴィランの言い分」を観ていたらアリがスミレの種を運んでいると聞こえてきました。
そうだったのですね。
検索したらAIが教えてくれました。
スミレは種子に「エライオソーム」というアリの大好物(栄養分)をつけています。地面に落ちた種を見つけたアリは、この部分を目当てに巣まで運びます。巣に運ばれた種は栄養分だけを食べられた後、発芽しやすい肥沃な土壌(巣の周辺)に捨てられ、そこで新しいスミレが育ちます。
仕事を減らしたので少し時間ができた今年の春は、連日のように道を変えながらスミレを探してみました。
電柱の根元とか縁石のわずかの隙間とか、ポツンとスミレが咲いているのはアリが運んでくれたからですね、きっと。
まるで巨石を抱えているような姿を想像すると、栄養を得るためとはいえすごい重労働そうです。
アリは「ヴィラン(悪役)」ではなく働き者として尊敬する存在でしたから、さらに親近感が湧きました。
「一日に一箇所、スミレの咲く場所を見つけてみよう」
おかげで近隣のスミレが咲く場所の地図が私の頭の中にできました。
*おまけ*
2019年に購入した「スミレハンドブック」をもう一度読み直したら、アリのことも書かれていました。
花後、閉鎖果をつくることや、種子にはエライオソーム(種沈)と呼ばれる付属物(主に脂肪酸)があり、アリがこの部分を食べ物として好み、遠く巣まで運ぶのも特徴で、アリの巣で発芽した種子はよく育つという。
(強調は引用者による)
読み飛ばしていたようです。知識が身になるのは大変。
スミレの記事も増えたのでまとめておきます。
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